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あれだけの情熱とプライドがある彼女なら・・・

「あの~辛島さんでしょうか?」

病院の待合室でボ~としている僕に
突然声をかけてきたのは体格の良い男性。

※僕が言う病院というのは、
21年に開頭手術を受けたところです。

彼は胸元に掲示してある職員証を
見せながらこう言われます。

「私は現在
脳外科病棟の看護師として勤務していまして、
今回はいろいろお話を聞きたくて…
大文夫でしょうか?」

「ええ、構いませんよ~」

「今日の受診理由は?」

「えっと、開頭手術後の経過観察っていうのかな?
MRl検査や採血後、最後に籾井先生の診察を受けるため
今ここで順番待ちというわけです」

「そうなんですね~
ここまでの交通手段は?」

「あ~車です」

「家族が送ってくれたのですね!」

「いえいえ~
僕が運転してきました」

「あっ、運転されているんでしたよね!
ここに書いてありました、すいません」

彼の目線をたどってみると、
片手にA4用紙ほどの書類を数枚持っています。

(入院していた当時の記録?
あっ!電子カルテ画面を印刷してきたのかな?)

そう思いながら

「えっと~何でも一応自分でやれているのですが、
所々足りない点があって…」

「いやいや~大したものですよ!
僕だってそうですし、
世の中そんな人の方が多い気がします」

「ハハハ、ありがとうございます。
ところで入院していたころの記憶が曖味で…
申し訳ないのですが当時お会いしましたっけ?」

「いや~僕はここに就職したのが昨年で…」

「そうですか、じゃ~●●さんは元気ですか?」

「●●?あ~当時の担当看護師ですね!
ここに同じ名前が書いてあります」

そう言って、先ほどの書類を見ています。

「●●はですね
今はもうここにはいないんですよ~」

「えっそうなんですか~」

当時担当だった●●さん

今思えば、小柄でか細いイメージがあったのですが
看護に関しては「プロ根性」というのか?
向き合い方が徹底していたように思います。

「辛島さん、一日ずっとチェックしていたのですが
車いすに座ってばかりですよね?
きちんとプッシュアップしていますか~」

「ええ、まあ…」

「お尻を上げるのが大変なら
左右に傾いたり前屈みになるだけでも
違いますから頑張りましょう!」

「はあ、まあ…」

ま~
そんなやる気がないから
お尻にケガを繰り返しているのかも…

そんな彼女のことで
一番印象に残っているのは機械浴の時です。

術後初めて首から下の入浴が許可された僕は
自信がないから入らないと彼女に言ったんです。

すると…

「そんなこと言わないで入りましょうよ!
気持ちが良くなりますから。
自分で洗う自信がなければ私が介助しますから」

(ということは、機械浴のことかな?)

※機械浴については
また詳しく紹介できたら…
今回は省略させてもらいます。

「そこまで言うのなら…」

ところが、いざ機械浴室入り口まで行ってみると、
湯船につかるためのストレッチャーが高すぎて
車いすから自力で移乗できないことが判明してしまうんです。

「●●さん、移乗できそうにないからやっぱり今日はいいです」

そんな弱気な僕に対して…

「でしたら私の肩によりかかってください」

「いや、それはちょっと…」

確実に20代の女性に覆い被さるとか…
それってセクハラみたいなものでしょ?

ですから断固として断ろうとしたんです。

そんな僕を診た彼女はこう言われます。

「余計なこと気にしないでいいですから!」

余計なこと

そう言われてハッとしたんです。

彼女は看護のプロフェッショナルなんだと!

素人の僕が
いろいろ気にしてサポートを断ってしまうのは、
そんな彼女を信用していない証拠

プライドを傷つけてしまう…

失礼に当たってしまう…

「わかりました。それじゃ~遠慮なく」

覆い被さるで~~~
覆い被さるで~~~



(あれからもう3年になろうとしているのか~)

男性看護師さんの質問は失礼ながら上の空…

(また病棟へ行けばいつでも
お会いできると思っていたのにな…)

少し残念ではありましたが

彼女は看護のプロフェッショナルです!

他の医療機関で勤務しようとそれは変わらないし、
異なる職種や家庭を持っていたとしても
対応していける・挑戦していけるバイタリティーがある!

ですから陰ながら応援しようと決めたんです。

●●さん、頑張ってくださいよ~!

プロやな…
プロやな…

いかがでしたか?

今回送った「僕からの手紙」が、
何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、
とても光栄です!😊

読んだよ〜ってことで、スキを押してもらえたら、
今後書いていく励みになりそうな気がします
。🔥

できましたら、これからもたくさん手紙を送りますので、
どうか目を通してほしいです。🙇

✅サイトマップまでいかないかもですが…

あっ!

僕のことをまだよく知らないという人は…


伝えたいメッセージをみなさんへ~✨

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ヨワヨワマン辛島
僕が書くすべての記事(手紙)は、長い時間かけて継続して書いてきた記録や、そうでなかれば得られないであろう考え方や貴重な体験を基にしています。いただいたサポートは、その評価だと捉えさせていただき、それを糧に今後も多くの記事を書いていきますので、どうかよろしくお願いします。