星野リゾートの入社試験

朝のニュースで、星野リゾートが大学一年生から入社試験を受けることができるようにすると話していた。
朝のながらニュースの聞きかただから詳細ではないですが、なかなか前進的な話ではある。

早い段階で内定を出すことで、入社までに海外に行ったり、社会経験を積む余裕が生まれるとのことです。

コメンテーターも素晴らしい取り組みだと言っていたように感じました。

入社試験の過剰な活動を余儀なくされる日本社会の中では一面良い傾向なのかもしれません。

ただ、個人的にはしっくりきていない自分がいます。
何故なら、早い内定は、大学生活に余裕を持たせるに繋がる気がしないし、一年生って大学に入ったばかり、つまり大学受験で乗り越えたその評価で入社試験をするというなら、その採用尺度は大学の有名度にやはり依存する傾向にならないかと懸念するからです。

高校から就職した者と、大学一年生で受験した者の違いにあるのは大学のステータスしかないのでは?
明らかな有名大学の学生の青田買い、さらに4年を待つ間の辞退者を踏まえた採用なら青田刈りの囲い込みを呼ぶのではないですかと思います。

確かに就職試験の過熱はおかしいし、学生の余裕も奪っているとは思います。それは良くないから就職試験に煩わされず、落ち着いて見聞を深めるというのは正しい面もあるのかもしれません。しかし、本質は広い門戸が開かれない試験機会や選考方法や選考基準の問題であるはずです。

でも一番に嫌だと感じているのは、大学が学問の場だと認識されていないのではないかと言う懸念です。
確かに社会経験を積むというのは必要かもしれませんが、大学に行くというのは、自分の学問の興味関心への欲求を満たす為に行くのではないですか?大学に遊びに行くと言われて久しいです。でも、私は大学は学問の場であるべきだと思っています。

少なくとも社会経験を積む為に早く内定を出すと言うのは、何を求めて大学に行くのかと思います。

私は海外の大学に直接行って見たことはありません。しかし、聞く限りは大学で学問に一日中費やす学生の姿を聞きます。さらに留学生の会話や取り組みにも学問や自分を満たす欲求の強い意志を感じました。大学ってそういうものだと思います。

社会経験が豊かな人を求めるなら、それを対象に対して試験をすれば良いことだし、その機会と経験への評価をしたら良いのではないかと思います。

一日、モヤモヤを考えた中でのたどり着いた結論です。

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