真珠種性中耳炎 手術治療日記 手術後4日目
「真珠種性中耳炎 入院手術日記 手術後3日目」の続きです。
治まってきているとはいえ、痛みは続く・・・
そのせいか、2時頃に一度、目が覚めたあとは、起きているんだか、寝ているんだか、みたいな感じで時間が過ぎる。
この感じは久しぶりかも。
4:30頃から体を動かし始めて、その後、瞑想。
なるべくいつものパターンを崩したくなかったわけです。
手術を受けて、切ったり縫ったり削ったりしているところが痛むのは、仕方がないし当然。
それ以外の、心理的な部分で作られる痛みは、なるべく作りたくない。
そういう意味で、「いつもと同じこと」を繰り返し行うということは、脳を安定させるような気がする。
人の脳は「いつも通り」とか「習慣」とかが好きなのではないだろうか。
「いつもと違うこと」をするのは、あくまで「いつも通り」を欲望するためなのではないだろうか。
そんなことを考える。
術後4日目は日曜日だったわけだけど、当番の医師が診察してくれる。
「順調です」
とのこと。
「そうですか、ありがとうございます」
以上の返答はできない。
どう順調なのかを知りたい。まぁ、順調だというのだから、そうなのだと思うより他ない。
昨日の夜で、点滴が終わったので、抗生剤は飲み薬となる。
毎食後に1錠。
中耳炎の時によく飲む薬だ。子供の時によく飲んだ。
薬の名前なんて覚えていないし、 ジェネリックになれば薬の名前は変わる。
でも、味でわかる。
子供の頃に味わった薬だ。
昼から、家族が見舞いに来てくれる。
娘たち二人は、僕の膝の上に座りたがったり、手をつなぎたがったり。。。
こんな父親でも、数日合わないと寂しいのだろうか?
帰り際に手紙をもらう
「お父さん、帰ってきたら遊ぼうね」
そうなるといい。
回復してくると、許可されることが増える。
今日から、洗面台での洗顔が許可された。
手をかけていなかった髭も剃り落とす。
顔を洗い、髭を剃ることで、少しずつ、もとの自分に戻っていくような感覚がある。
これも社会復帰なのかもしれない。
病人は、いくら入院しているからといっても、身だしなみをメチャメチャにしてはダメなんじゃないか。
身なりを気にしないという行為は、自ら社会との縁を立つ行為のように感じる。
セルフケアとか言うのかもしれないけど、自分の身だしなみを自分で気にするようにならなければ、社会復帰は遠い。
社会との縁を持ち続けないと、そこに戻るんだ、というモチベーションは起こりにくいと思います。
糖質を摂ることで、痛みが増すような感覚があったので、ご飯を食べないでいました。
そうすると、看護師から「食欲がありませんか?」と聞かれます。
よく見ているんですね。
「食べたくないんです」と正直に話す。
「パンにも変更できますよ」
と、親切に言ってくれるのだけど、パンの方が食べたくない。
「お腹が張るから、炭水化物は入りません」と正直に伝える。
体温もいつも通りの36.4℃。
体も気持ちも、病人から脱却し始めている。
だけど、時々襲ってくる「突発的な痛み」が僕を病人に連れ戻す。
厄介なものだけど、この痛みのおかげで、僕自身にブレーキがかかり、しかるべき回復過程を進むことができると解釈しています。
人間の体というのは本当によくできています。
<症状>
持続的な耳の奥の痛み
突発的な激しい痛み(動きが止まるほど)
口を開けた時のこめかみの痛み
ベロ右側の味覚の麻痺
耳の奥から浸出液が流れる感じが時々ある。
順調、と言われ、たしかに痛みは引いてきている。
けれど、体の中の方はまだまだ落ち着かないようです。
そして、聞こえに関して言うと、耳の奥にガーゼが突っ込まれているようなので、回復しているのかどうか全くわからない。
鼓膜のあたりも炎症で腫れているだろうから、どっちみち聞こえは良く分からないね。
つづく