金沢用水歩き③(鞍月用水編)
こんにちは。「用水の街 金沢」です。金沢市には約50本の用水が流れていて、様々な風景を構成しています。その素晴らしい用水の魅力を調査すべく用水沿いを全て歩いて制覇しようと思いました。その記録をnoteで発信して、皆さんが金沢市の用水沿いを一人でも歩きたくなったら嬉しいです。
(国土地理院より)
今回は金沢駅(下流)の近くから犀川(上流)を歩きました。様々なエリアを通り抜けほとんどのエリアで用水沿いを歩けるのが特徴です。所用時間は130分です。(用水を注意深く観察しながら歩いた時間なので普通に歩くならもっと早く歩けます)金沢駅から中心地に観光へ行く人におすすめです!
今回は下流から上流の方に向かって歩きました。だいぶ、歩いたな・・・。歩いた分、伝えることが多いので文章も長めです。では、いきます!
1.始まり
今回の始まりは昔、船から木材を陸に運搬していた古道木揚場である。この地で揚げられた木材は材木商が多く住む現在の安江町・本町・玉川町・芳斉などに運ばれたそうです。
インフラとして舟が浮かんでいた昔の金沢の用水の風景が今も残っていたら、どこの街にも無い金沢だけの固有の風景になっていたのでは無いだろうか。
どこでこの用水を活用する風景は途絶えたのだろうか。もったいないですね~~~。
古道木揚場に植えてある保存樹の「スダジイ」は、かつてこの地が木材の陸揚げに使われていたことを忘れないように生き証人として植えられているそうです。今後も大事に保存していきたいですね。
公園に欄干が付いている場所がありました。つまり、ここは昔、用水が流れていて大きな橋がかかっていたことが分かります。その後に用水は暗渠化し、余白空間が生まれたため、角地を公園にしたと推測されます。
ならいっそのこと、開渠化して、用水と一体化になった公園を作ってみてはどうだろうか。でも、危ないだろうか。勝手に想像が膨らみますね。
この場所は昔、鉄道が通っており、踏切で渋滞が起こっていたそうです。渋滞を解決するために線路を跨ぐ道路橋が建設されました。道路橋は自動車専用だったため、歩行者、自転車の方々は地下道を通るしかありませんでした。
様々な交通が交差する場所だったんですね。
2.住宅エリア1
ここのエリアも後に紹介するエリアもこの用水に関してはほとんどのエリアで用水沿いを歩けることができる。これは行政の方々の類稀なる努力の末である。ありがとうございます。
住宅エリアということで住んでいる人々の用水に対する営みが多く見られました。例えば上記の写真は用水の上にぶどうのつたを伸ばしている住宅です。夏にはぶどうがたくさん実るそうです。
あの扉はなんだろうか?昔、舟が通っていた時の停留所だったのか、お庭の雪を落とすための扉だろうか? 用水沿いにしか見られない光景である。
私有橋が連続で架かっている風景も用水沿いならではです。
この場所は用水の幅が広く、水流も浅いのでこの区間だけ用水沿いの柵を開放して遊べる場所にしても良さそうですね。もちろん、子供が流されないような工夫は必要ですが。
3.せせらぎ通り
このエリアはお店が立ち並ぶエリアでせせらぎ通りと言います。お店はそれぞれ特徴を出すために様々な工夫を施していました。
わざっと道の護岸との高さを変化させ、私有橋にちょっとした階段を作っているお店もありました。アプローチの演出ですねー。
小さな日本庭園が護岸の上にあります。用水との組み合わせで風情がありますね〜
都市の裏側に入っていく用水の場所もありました。配管や換気扇など普段、表側に出てこないような設えが出てきます。むしろ、こういう裏側に用水を見ながらたたずむことができるバルコニーがあれば人目を気にせずたたずむことができますね。
4.住宅エリア2
せせらぎ通りを抜けて住宅街に入ると一旦、用水は極端に細くなります。見失う可能性が多くなりますが用水の幅が細いので用水沿いを歩くことができます。
さらにもう少し進んでいくと用水の幅は元に戻ります。さらに水量は多くなります。ここの住宅エリアは水量が多いせいか用水に対してブロック塀で遮られています。
最後は犀川に合流しました~~。歩いた後は犀川のほとりで休んでみてはいかがでしょう。
ここまで読んで頂きありがとうございました。他の用水についてもこれから発信していくのでこれからもよろしくお願いします。
あなたも推し用水、探して見ませんか?