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記憶の大海を遊泳する

「生まれた時から、自分以外の人生が始まる」

映画「17歳のウィーン フロイト教授 人生のレッスン」に登場するこの言葉がとても印象的です。

フロイトは、「意識」よりも記憶が豊富に蓄積されている「無意識」の働きを重要視していました。そして「意識」は氷山の一角で、ほとんどは「無意識」によって構成されていると。


この世界に生まれ落ちた瞬間から、「分離された」生がはじまり、外的影響を大きく受けた道を歩むことになる。年月を重ねるごとに記憶は増え、色とりどりになる一方、その濃さも増していく。


今、目の前に広がる世界がこれまでの記憶によって構成されたものだとしたら、ただただ記憶の大海を遊泳するクジラみたい、と思いました。

体験するすべては、過去に受け入れた自分の記憶...。


あてもなく記憶の世界を彷徨うばかりだとしたら、人生がとても味気ないものに思えてしまう。

けれど、記憶が今を構成しているのだとしたら、なるべく今を心地よいものにしたら、いつか体験する未来もたくさんの素敵な体験となって訪れるはず。

過去の記憶に流されるのではなく、未来の記憶を今つくる。

たった数%の氷山の一角の「意識」と共に、今できること。


そんなことが思い浮かびました。秋めいてきたこともあり、深く思いを巡らせたくなってきたように思います。みなさんは、どう思われますか?


別記事
"生まれた時から、自分以外の人生が始まる":映画「17歳のウィーン フロイト教授 人生のレッスン」より

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