おすすめnote詩「声」

恋人かな、夫婦かな。自分は「僕」と「君」のレストランでの待ち合わせの場面をイメージしました。それらしい説明を省いているので、言葉の配置、言葉のイメージが活きていて、この場面の奥行きを感じます。

「食べて」の配置で、テーブルに置かれている皿への目線の動き、箸の動き、前後の動き、を感じました。奥にある「食べて」の位置に「窓から」が配置されていることから、目線のちょっと先に窓があるのかな、と想像します。「新緑に萌える木々を眺めていた」のところで、お昼の時間帯、ランチかな、と勝手に想像しました。

「君」がお店について「僕」が目線を送っていることを「"    "」から感じました。目線って、音にならないけれど言葉にするのなら「"   "」なのかもしれない。

「越えて」と「食べて」が対比されてるように感じます。「食べて」が前後、あるいは上下の動きっぽいのに対して「越えて」は横に並べられていて横の動きを感じます。あるいは、テーブルを縫うように歩く姿を感じます。

最後の「「天気がいいね」なんて/当たり障りのない会話/の端に/僕が立っている」も言葉の配置に気を配っていることを感じます。そうか、僕らは話しているとき、会話の端に立っているのか。素敵な詩行です!

目線の位置、自分のいる位置、会話のなかでの位置。定まらない、移ろい気な気分を詩の全体から感じました。


今日のメモ ↓

夢は詩のコンテストを主催することです。サポート頂けましたら運営資金に使用させて頂きます。優勝者の詩は例えば新聞広告の全面で発表する、などを夢見てます。ですが当面はインタビュー時のコーヒー代。謝礼等に使用させて頂きます。