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言の葉がさね〜恋文 四の歌〜

【情愛】

宵闇に覚めぬ熱持つ足先が
まだ冷めぬ酔い 止みなしと言う

2021.6.17
詠人いろは

*****

好きな男に抱かれた夜は
朝がくるのが憎らしく

となりで眠る愛し人をば
ただただ眺め 時惜しむ

ときおり、まぶたをひらき
微笑み浮かぶその瞳
写りし吾身を
ことさら愛しくおぼゆ

逢えぬ日々の苛立ちも
叶わぬ想いの行く先も
闇夜にとけて
ただ至福を味わふ

肌を交わして結んだ契り
雲間夜空に星となり
夢が如きに漂へり

遠くに見ゆる人影は
見えぬ壁に隠されて
視界の外へ融けていく

ふいに途切れた空間に
互いの息吹きがこだまする

熱を孕んだ情愛を
ためすつもりで投げつけて
其方の心をかどわかす

三度始まるわかれさえ
彩り添ふる見まくほし

これは現か夢なのか
しとねの空にたしかめる

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風立 彩羽
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