インターナショナルビジュアル:Vol,2 表現者たちが集う奇跡の現場『若き見知らぬ者たち』インターナショナルビジュアルに込めた想い。
映画『若き見知らぬ者たち』の共同プロデューサーを務めるHATCH Inc.本間 綾一郎です。
前編に引き続き今回もインターナショナルビジュアルについて解説します。後編は主に「表現すること」についてお話します。(前編)
井上嗣也さんのこと
井上さんは、PARCOやCOMMEdesGARCONSの広告などを手掛けられ、東京ADCや東京TDCグランプリなど数々の広告賞を受賞されています。広告以外にもウォン・カーウァイ監督の元専属フォトグラファー兼グラフィックデザイナーであるウィン・シャさんとのコラボレーション『Chaos』など、多くの写真集も発表されています。
様々な方のご協力を頂戴し、なんとか井上さんとのご縁を手繰り寄せることができました。井上さんは終始笑顔で我々の思いの丈を聞いてくださり、まっすぐな、柔らかい眼差しで、この飛び込みオファーを快諾してくれました。
Public Pressure
企画書や脚本など一通りの資料を説明した数日後に井上さんの事務所にお伺いすると、「良いアイディアが浮かんだよ」と、真っ白なスケッチブックに黒いチョークで力強く、その場でデッサンを描いてくださいました。
「Public Pressure」と書かれた後に、苦悩、葛藤、貧困、意思、肉体、優しさというワードが続きます。強風に吹かれ黒い泥が全身に飛んでくるという絵を描きながら「これがね、やりたいんだよね」と、本当に楽しそうに表現への意欲を示してくださったことが今でも忘れられません。同じ表現者として、作品のテーマと同様に、若き見知らぬ者のひとりとして、まるでアンサーソングを投げ返してくださったような気持ちとなり、プロデューサーとしての喜びもひとしおのものがありました。
表現者たちが集う奇跡の現場
黒い泥と熱風に立ち向かう若者たち。この世界観を実現させる為に、沢山の方々のご理解と協力を頂きました。全身で黒い泥と強風に立ち向かう姿勢を示してくれた役者たちや、限られた撮影期間での日程調整に協力してくれた本編スタッフたち。そして井上さんをはじめ、徹底的に世界観を追求してくれたグラフィック撮影クルー。フロントエンド、バックエンドに関わらず、この作品に関わるみんなが本気で「表現」しようとしている。何よりこの表現をみんなが信じてくれている。このことが嬉しい。みんなの想いを繋げ合わせることで、たった1枚の奇跡的な写真が撮れる。この感覚が映画ならではの醍醐味なのかもしれません。
撮影は井上さんとCOMMEdesGARCONSの広告などをご一緒されている吉田多麻希さんが担当してくださいました。磯村さん、岸井さん、福山さんが「理不尽=黒い泥」に立ち向かおうとする力強い意思と眼差しの一瞬を逃すことなく捉えてくれました。
国内外でのグローバルな展開に向けて
こうして制作された「インターナショナルビジュアル」は5月に開催された第77回カンヌ国際映画祭のマーケットで先行公開され、本作の幹事会社、カラーバードのブースにて本ビジュアルを大きく打ち出し、世界の映画関係各社へ向けてアピールを行いました。その後は本作品公式Instagramでバリエーション展開も行っています。(こちらもぜひフォローをお願いします)
今を生きるすべての表現者に送る映画
『若き見知らぬ者たち』はどんなことでも起こりうる現代社会において、日々を懸命に生きる名もなき者たちを描いた作品です。インターナショナルビジュアルに込めた「Public Pressure」とは、今を生きる多くの人が抱えている共感覚と言えるのではないでしょうか。だからこそ、このビジュアルにおける磯村さん、岸井さん、福山さんの3人の眼差しが「表現」しているものが、この作品を観てくれる人たちの心のどこかに届いてくれることを願っています。自分の心で思うままに感じること自体が「表現」であるのだと信じて。10/11(金)、劇場でお待ちしています。
■映画『若き見知らぬ者たち』2024年10月11日(金)新宿ピカデリー他で全国公開
オフィシャルサイト:http://youngstrangers.jp
映画公式note:https://note.com/youngstrangers
映画公式X(旧Twitter):https://twitter.com/youngstrangers
映画公式Instagram:https://www.instagram.com/youngstrangers_movie/
原案・脚本・監督:内山拓也
出演:磯村勇斗、岸井ゆきの、福山翔大 他
製作:「若き見知らぬ者たち」製作委員会
企画・製作:カラーバード
企画協力:ハッチ
配給:クロックワークス
©2024 The Young Strangers Film Partners
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?