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今年聴いた音楽 アルバム編

 みなさんこんにちは。
 前回は今年聴いたアーティストをApple musicで生成されたランキングを基に紹介しました。
 今回は今年聴いたアルバムを、同じくランキングを基に紹介していきます。
 

 
6位:The Beautiful Girls「Seaside Highlife」

 オーストラリアで結成されたロック・バンド、ビューティフル・ガールズ(メンバーは全員男性)のベスト盤。
 2001年から活動を開始し、現在に至るまで、断続的にライブやアルバム制作を行っている。
    彼らの音楽はアコースティック、レゲエ、ブルースなど様々なエッセンスがオーストラリアらしい爽やかなサウンドでまとめられているところが非常に魅力的で、私は10年以上前から彼らのファンだった。
    新作こそ全く発表されなかったものの、こちらのベスト盤が発表されたことを最近知った私は(2019年に発表されていたらしい。Apple Musicにあったっけ?)、それをきっかけに彼らの音楽を再び熱心に聴くようになった。
    収録曲全てにリマスターが施されており、アルバム毎に聴くより耳触りが良いので、おすすめ。
    特に好きな曲は「The biggest lie I ever told」。

   私が大好きなアルバム「We’re already gone」(こちらは残念ながら配信なし…。個人的に彼らの最高傑作だと思っているので、良かったら聴いて!)からの選曲。
    ダークな雰囲気に畳み掛けるようなヴォーカルと乾いたドラムが最高。
 
5位:Neil Young「Tonight’s the Night」

 少し前のnoteでも取り上げた、ニール・ヤングの1975年発表のアルバム。

 スタジオ・ライブのような形で録音された曲がほとんどで、彼の他のアルバムと比べて異質な雰囲気を放つ。
 お気に入りは2曲目の「スピーキン・アウト」。

 曲調は間をたっぷり使ったスローなロックンロールだが、歌詞が興味深い。
 
I went to the movie the other night
The plot was groovy, it was out of sight
I sat with my popcorn, out lookin’ for good times
Lost in the cartoon, I grabbed a lifeline

 
ある晩 映画を観に行ったんだ
内容は良かったし 奇想天外だったよ
ポップコーンを持って 楽しみに座っていたら
アニメに迷い込んで 生きる理由を見つけ出せたよ
 
 最初は他愛もない日常を歌っていると思いきや、最後の行でドキッとさせられる。
 映画にもそれだけ感情移入できるのは、素朴なニールらしいといえばそうだが、その末にLifeline(私は「生きる理由」と訳した)まで見いだすとは。
 確かに、映画や音楽などの何気無い部分が思わぬところで自分の励ましになることはあるが、それを歌っているのだろうか。
 もしそうだとしたら、日常に転がっている宝石のような瞬間を拾うのが非常に巧みだし、もし違う意味があるのなら、私には全く及ばない発想になるので、それも興味深い。
 
4位:Neil Young「Live At Massey Hall」

 またしてもニール。
 こちらは私の5年以上に渡るお気に入りで、思えば毎年このランキングに入っている気がする。
 1971年、当時25歳のニールが母国、カナダに戻り行った公演を記録したライブ盤。
 彼が一人でステージに立ち(実際は座っているんだけど)、ギターとピアノの弾き語りのみで披露された全17トラックはどれも自信に満ちていて、完成度が高い。彼一人で自分の世界を作り上げ、それで会場と聴衆を包み込んでいく樣は圧巻だ。
 ニール自身もこのライブでの演奏を評価しており、彼の最高傑作と言われているアルバム「Harvest」より良い、とすら語っている。
 当時、披露された楽曲の多くは未発表だったが、今の視点でみるとほとんどベスト盤と言えるほどの名曲揃い。
 特に、先述のアルバム「Harvest」に後に収録される2曲「A man needs a maid」と「Heart of gold」をピアノにてメドレー形式で演奏している部分はかなり印象的。

     劇的で迫真の演奏を聴かせてくれる前者から、優しく自分の気持ちを吐露する後者へ移る緩急は私の気持ちを潰すほどの勢いできゅんきゅんさせる。人が音楽に恋することができるのなら、私のは間違いなくこのトラックを初めて聴いたときだっただろう。
    また、曲中にカナダの地名が出てくる「Helpless」で観客が沸いたり、ニールも彼らの声に応えるように「Down by the river」をプレイしたり、ホームならではの暖かさも感じられる貴重な1枚だ。

 
3位:Neil Young & Crazy Horse「Rust Never Sleeps」

    またしてもニール。ただ、こちらは彼と仲が良いバンド、クレイジー・ホースとのコラボレート作品。
 1976年に発表された本作は、多くの曲がライブでの演奏を基にしており、そこにスタジオでのオーヴァー・ダビングを施して完成されている。
 そのせいか、アルバムを通して独特な音の抜け感があり、圧が強すぎず、非常に聴きやすい状態となっている。グランジのプロト・タイプとも呼ばれるこの作品だが、さわやかな感じすらするのは自分だけだろうか。
 ニールのファンを公言する私だが、この作品を聴き始めたのはここ1,2年のことである。
 本作はニールのディスコグラフィーの中でも傑作に数えられる一つにも関わらず、なぜ今まで聴いてこなかったのか。
 それは、私のグランジに対する苦手意識からきている。
 先述の通り、本作はグランジの先駆け的な作品として評価されている。私は、轟音の応酬とダウナーなイメージがあるグランジに苦手意識があり、この作品も「グランジっぽいなら自分に合わないかな」と考え、ちゃんと聴くことを避けていた。
 しかし、ある日何気なく再生してみると、内容が自分のイメージとは大きくかけ離れていたことに驚いた。
 エレクトリックとアコースティックの曲のブレンドが心地良いし、激しいナンバーもニールらしさ満載で楽しい。あっという間にお気に入りとなり、ランクインしたというわけだ。
 特に好きなのは5曲目の「Sail away」。聴いていて穏やかな気持ちになれる。

 
2位:Bob Marley & the Wailers「One Love O.S.T」

 前回述べたボブ・マーリーの伝記映画のサウンドトラック盤。詳しいこともそこで書いてしまったので割愛。

 
1位:Neil Young「Harvest」

    ニール・ヤング・アゲイン。
 一位はニールの最高傑作と名高い1972年発表のこちらとなった。
 このアルバムについては、以前このnoteに書いているので、詳しく書くことは避けておく。

 本作を今年一番聴いた理由は単純だろう。彼の自伝を読んだからだ。

 自伝を読む際の読書用BGMとして、こちらと4位のライブ盤をよく聴いていたことをよく覚えている。
 特に本作は最高傑作と言われているように、有名曲や耳触りが良い曲が多い上、パーソナルなテーマのものも多いため、かなり「ニールらしい」作品と言える。
 彼の人生を楽しむお供にこれ以上ない作品ではないだろうか?

 みなさんは今年どんなアルバムを聴きましたか?
 私が思うに、よく聴くアルバムはよく聴くアーティストよりもその人の趣味・嗜好、価値観が出るものではないかと思います。特に簡単に一曲単位で聴く曲を選べる現代においては。

 おすすめのアルバム、ぜひ教えて下さいね。

 じゃあね!

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