ヤングケアラーだった私《4》
思春期の父と娘
女子高生にとっての父親とはうざったい存在である。
当時私は絶賛反抗期で、父のことを疎ましく、近寄りたくない存在として見ていたと思う。
特に何かあったわけでなく、思春期の子供なんてそんなものだ。
だから、父が倒れた時の旅行にも私はついていかなかった。
病気になった父を見て、いつもとても複雑な感情だった。
友達の存在
学校では仲のいい部活の友達には話すことが出来た。みんな心配してくれていたし、私が不安定になっていることも理解して優しくしてくれた。
学校で過ごす時間だけが現実逃避の時間となり、自然と友達が心の拠り所になっていった。
もし当時友達という存在がなかったら??
私は生きていけなかっただろう。
面会時間ギリギリに駆け込む
部活のあとに、途中下車して病院に立ち寄っていた。特に何をするわけでもないけど、行かなくてはという使命感があった。
入院中の父はとても足が冷たくカサカサしていた。
今度クリームを買っていこう。
嫌で仕方なかったはずの父に、優しく出来たのはその時くらいだった。
いつも仏頂面での面会。父はどう思っていたかな。