「ガンダム」の原画など1400点公開。兵庫県立美術館で「描く人、安彦良和」。内覧会に本人登場!
アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインなどで知られる、日本を代表するアニメーターの1人、安彦良和さんの大規模な回顧展「描く人、安彦良和」が兵庫県立美術館(神戸市中央区)で開かれている。
今年は「ガンダム」放映45周年で、安彦さんが喜寿(77歳)を迎えるメモリアルイヤーにあたる。
内覧会に登場した安彦さんは
「非常に遠回りして、気がついたら子どもの時の夢を『なんだ、俺は叶えているじゃないか』と。幸せな人生を送ってきました」と振り返り、「遠回りしたおかげで、長い足跡ができた。それをこういう立派な場所でたどっていただけるのは、非常に幸せなこと」
と笑顔で話した。
展覧会は安彦さんの幼少期から現在までの制作活動を時期とジャンルで分類し、6つの章で紹介。
「機動戦士ガンダム」劇場版ポスターのラフ案など、初公開作品を多数含む約1400点の資料を一挙公開している。
「機動戦士ガンダム」シリーズの多彩な原画群に加え、劇場版アニメ「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」(1978年)のポスター原案やラストシーンの絵コンテに加え、古代日本をダイナックに描いた「ナムジ」(1989~1991年)、最新作「乾と巽―ザバイカル戦記―」(2018~2024年)など漫画作品のイラスト原画、原稿なども。
見どころは枚挙にいとまがなく、すべての作品をじっくり観賞するなら、1回の来場では時間が足りないかもしれない。
安彦さんが中学生の時、授業の要点をイラスト入りでまとめたノート「重点整理帳」(1962~63年)も初公開。
ノートは、展覧会の準備中、安彦さんの北海道の実家物置で発見されたという。随所にオリジナルキャラクターを登場させ、学習漫画のような構成でまとめられたノートからは、すでに備わっていた、描き手としての才能を感じ取ることができる。
また、高校卒業前に描き、虫プロ入所の選考時に提出した漫画「遙かなるタホ河の流れ」(1966~67年)も展示。
偉大な画業の“始まり”にも触れられる。
会期は9月1日(日)まで。
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