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おはよう

窓を開ければ
朝陽を含んだ空気が
すぐにやって来て
寝起きの体に絡みついた

おかげで
軽くなった僕は

いつもなら素通りしてしまう
朝刊の凹凸を指で撫でて
意味を読みとる

いつも斜めだった僕が
万人に向けた呼びかけを 
やっと正面で捕球できて

指でなぞると
まだ眠っていた僕が
おはようと言っている

いつも僕はおはようを
返せないでいたんだ

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