NY観劇レポート"Little Shop of Horrors"@Westside Theatre 11/22/2019
オフ・ブロードウェイミュージカル「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」を見ました。とてもラッキーなことが重なり個人的には貴重な体験になりました。
このミュージカルは1960年の同名B級ホラー映画をもとにオフブロードウェイで舞台化(1982年)され、映画にもなりました。その後、ブロードウェイでのリバイバル(2003)やウェストエンド、イギリスツアーを経て今回はオフブロードウェイでのリバイバルです。作曲のAlan Menkenと作詞のHaward Ashmanはディズニー映画の曲を多く手がけた大物チーム(リトル・マーメイド、ライオンキング、美女と野獣など)。
今回の演出はMichael Mayer(マイケル・メイヤー)!ミュージカル「春の目覚め」(トニー賞受賞)、「モダン・ミリー」、「ヘドウィッグ」など(他もたくさん!)の演出家。そして、主役のシーモア役がJonathan Groff。彼も「春の目覚め」や「ハミルトン」、そして映画Frozenのクリストフの声でもおなじみ。さらに、ドS歯医者役をトニー賞2回受賞のChristian Borle!("Peter and Starcatcher" "Something Rotten!""Legally Blonde"他たくさん)10月の上演開始以来ずっと見たかったのですが、オフブロードウェイでもチケットは高く、しかもこのメンバーなので人気公演で売り切れ公演もありました。
そこで狙ったのがロタリーチケット。限られた数の低価格チケットが抽選で当たるというもの。最近はデジタル・ロタリーといってネットで前日までに応募するのが主流。でもこの公演はIn person lotteryのみ、ということで実際に劇場前で抽選用紙に名前を書き込んで応募。たまたまマンハッタンにいて、次の日の予定もなかったので、せっかくだし、と思い劇場へ。デジタルロタリーだとネットから誰でも応募できるので、当たる確率は低い。でも直接だと足を運ばないといけないので確率は高い。その夜、抽選の結果を聞きに集まったのはざっと50人くらいでした。今晩は10枚あると言われ、当選者一人につき2枚まで買えるので、実質は5組くらい。3回目の抽選までみんな2人づつで、残り4枚に。次に当たった男性は一枚のみ。もうダメかなと思っていたら、名前を呼ばれました!!!めっちゃラッキー。支払いは現金のみで、先にお金を降ろしておいてよかった…
やはりオフということで小さな劇場。舞台と観客の距離も近く、当たった席も真ん中のいい場所!このリトル・ショップ・オフ・ホラーズは本来オフブロードウェイ向けに作られたらしく、今回はブロードウェイへ移る予定はないそう。キャストも少なく、主役のシーモア、オードリー、花屋の店長とグリークコーラス的な3人娘以外は、複数の役を演じていました。特に歯医者役のChristian Borleは何役もこなしていて、それが本当に面白い。彼が一番キャラクターを使い分け、一役一役を楽しんでいるのが良くわかりました。
内容はダークコメディーなので、笑いどころがたくさんあり、Saturday Night Liveに通じるものがありました。私には理解しにくいところで、アメリカ人のツボにははまるみたい。この日は、オードリーが代役でしたが、本番の1時間前に知らされたそうです。オードリーが歌うソロ、シーモアとのデュエット、どちらも私の大好きな曲で、感動でした。シーモア役のJonathan Groffもそれはもうさすがです。途中、Jonathan Groff演じるシーモアとChristian Borle扮する花屋の客のやり取りの場面があるのですが、(舞台は花屋さん、シーモアは店員)Jonathan Groffが面白すぎて?Christian Borleが笑ってしまい、それを見て観客も大うけするというハプニングが起こりました。まさに生の舞台の醍醐味です。
実はもう一つ超ラッキーなことが。隣の席の女性、何気なく会話を始めると、実はJonathan Groffの中学校の数学の先生だったらしい!!!もちろん、教え子の公演を見に来たと。しかもさっきまでご飯を一緒に食べていたと。彼女の奥に座っていた、別の女性二人組もそれを聞いて大興奮。4人で盛り上がり、なんと終演後に会わせてもらい、写真も一緒に撮ってもらいました!彼はテレビのインタビューで見ていたイメージそのままで、気さくでさわやかでした。私たちと劇場内ロビーで写真を撮った後、彼は別のドアから出て行ったのですが、ドアが開いた瞬間、外から「キャー」と出待ちのファンの声が聞こえました。私たちの相手をしたり、他の関係者と話したりしていて1時間以上かかったので、その間寒い中、出待ちの人たちは待っていたんですね…
今週はオーディションが少なく、時間もあったので、こうやって舞台を見る余裕があってよかったです。実は二日前にミュージカルDear Evan Hansenもロタリーが当たり見ていました。気持ちが沈んでいる時によい作品を見ると、私も頑張ろう、とモチベーションがあがりました。
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