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Inside of BIJapan

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Webメディア「Business Insider Japan」の記者や編集者のコラム集です。取材裏話から日常の体験などを綴っていきます。
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ゴリラ研究の山極先生に学ぶ90分

言葉はもともと不完全なもの。僕は言葉が間違った方向に進化してしまったのではと思っているんです——。 先日、元京都大学総長の山極寿一先生のお話を聞く機会がありました。 「生まれる、死ぬ」がテーマのセッションでしたが、話は広がっていきます。冒頭の話もその一部。 いわく、言葉によって伝わるものには限界があり、言葉だけの伝達ではそこからたくさんのものが抜け落ちてしまう。言葉、文字は発せられると“”化石化”し、その解釈もまた受け手が自由に決める。 共助の組織を作る人数の限界は150

2011年の私から来たメッセージ

今週、13年前の自分からメッセージが来ました。 小学校卒業のとき、タイムカプセルに20歳の自分に宛てたメッセージを入れました。今回はタイムカプセルではありません。 届けてくれたのはFacebook。最近はたまに投稿するくらいですが、「2011年6月9日」の自分の投稿がトップに出てきました。 書かれていたのはこれだけ。 「適材適所っていうのは、じつはいいようでよくない。お会いする機会に恵まれた、某大物編集者の言葉」 ありがたいのは友達です。このよく分からない投稿に対して

矢本悠馬に、私はなりたい(ドラマ「舟を編む」感想)

「長田さんって、こんなにお金のこと好きだったんですね」 先日会社の同僚に、そんなことを言われました。このメルマガコラムをまとめた私のnoteを読んでくれた上での感想です。 「いや、これは仕事、仕事……。あくまで立場上の体裁ですよ」 なんだか“守銭奴”のような言われように、思わずそう取り繕ってしまいました。実際、自分はお金周りのズブの素人ですから。社命でMoney Insiderの担当となっただけ。 ですが、そのあとすぐに思い直すことにしたのです。「これは編集者として、