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極私的指圧考②
増永静人師の経絡指圧
増永先生との出会いを前回は書きました。
増永先生は、指圧界の巨星です。当時出版されているもので、指圧と名がつくものは、遠藤喨及著か、増永静人著でした。
浪越徳治郎先生は、テレビでのタレント的な露出は多く、指圧の知名度向上にはものすごく貢献されたと思いますが、理論的な、または思想的な背景というものは、あまり遺していらっしゃらないように思いました。
なので私は専門学校に入学すれば、指圧界のスターである増永先生の話をクラスメイトとできると思っていました。
鍼灸における代田文誌や柳谷素霊、澤田健。
整体における野口晴哉。
そういった昭和の名人の話は、私の大好物でしたから、同好の士とそういう話がしたいと手ぐすね引いて入学しました。
ところが、クラスメイトは19人だったのですが、だれもそういうことに興味を持っていませんでした。正確に誰一人としてです。
私の在籍したクラスはとても年齢層の幅が広く、高校卒業したての方から、定年退職後の方まで。
男女は半々でした。
他の専門学校よりも年齢層としては高いと思いますから、当時40代前半だった私と時代的な錯誤があるようには思いません。
先生も同じくでした。先生方にも色々なご専門がありとても専門的知識に長けていらした。
でも、増永先生のお名前はご存知だったとは思いますが、それについてご興味のあるご様子ではありませんでした。
そうか。私は多数派ではないのか。とまず思いました。
でもしばらくするうちに、指圧というものに多数派というものが存在しないのかもと思いました。
指圧のテクニック以上のこと、その背景とか、心理的な効果とか、そういうものに興味があるのは、私一人のような気がしていました。
なので、それからは一人で極私的な読書を重ねてきました。
私の指圧の技術的な肉付けは関西伝統指圧によって、そして根幹の魂の部分は増永先生の文章によってできています。
だからなんの普遍性もない、ごくごく偏った指圧愛であることは間違いないです。
そんな指圧愛を、ただただ自由に好きなように書き連ねていきますが、これって、誰のためのものでもない、激しく自分だけのための文章だなぁと思いつつ、まぁ、明日も続きます。
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