後悔
変化が激しい時代という言葉が当たり前になりつつあります。今日の常識が明日には非常識になる、COVID-19はそれをより強く意識づけるきっかけになったと思います。
新しいことに挑戦しないのは、もはや企業だけでなく個人にとっても、停滞どころか衰退を意味する、そんな言葉もよく耳にします。
◎挑戦者の視点
イチロー選手の84分に及ぶ引退会見の言葉です。
「メジャーリーグに挑戦するということは大変な勇気だと思うんですけど、あえて成功と表現しますけど、成功すると思うからやってみたい、それができないと思うから行かないという判断基準では後悔を生む。やってみたいなら挑戦すればいい。その時にどんな結果が出ようとも後悔はない。基本的にはやりたいと思ったことに向かっていった方がいいですよね」
https://www.youtube.com/watch?v=MoschCm4-XE
「成功すると思うからやってみたい」
この思考で自分を抑え込むブレーキを踏むことはなかったようです。
「野球がうまくなりたい」と言って海を渡った大谷翔平選手にも同じものを感じます。
◎未来の選択
人は人生を左右する重要なものから、些細なものまでを含めて、1日にたくさんの選択をしてると言われています。
挑戦が始まると同時に未知なることへの不安も始まります。この時「正しい選択をしたい」ということは、誰もが思う事だと思います。
しかし、選択する時点では、未来に何が起きるかわからないため、「正しい選択」はという思い込みから行動が制限されてしまいます。
◎過去の選択
上手くいっている時は「今の成功は自分の努力と正しい選択の積み重ね」と思います。
一方、上手くいかない時は「環境が悪かったんだ」と失敗の原因から目をそらしてしまいがちだと思います。
脳科学的には、思いがけない良い結果は「ご褒美のようなもの」と認識するんだそうです。
経験からこうすればうまく行くという思考になり、それにより選択肢を狭め、また、周りにも「これまでは、、、」とアドバイスとすることで思考を制限することも少なくないと思います。
「今ある成功は、過去の自分の選択でできている」は、捉え方によっては、「前は上手くいった」という短絡的な発想をしてしまう原因になります。
◎選択肢の多さ
多角的な視点から物事を捉えることで、発見や気づきを促し、選択肢を増やすことで可能性を広げることができるという一面があります。
一方で、行動経済学の研究では、選択肢が増えると人は不幸になる、という見方もあります。これは選択肢が増えると、迷って思い悩む時間が増え、時間という資産が失われていくという考え方からです。
この場合、選択肢が増えて分、別の選択肢を選んだ場合の可能性を考えて後悔するということも起こりえます。そうすると迷い、結局いつも通りの選択をしてしまいます。
結果として、選ぶべきであったかもしれない選択肢を見過ごし、現状維持を選んでしまうことになります。
◎ブレーキと問い
「やってみたいから挑戦する」は、一番の近道ですが、同時に未知なることへの不安が始まると、自己を抑制するブレーキを踏み、多くの挑戦が始まる前に終わってしまいます。
「未知なることへの思考」が始まったとき、「戦いを挑む時だ」と思うようにしてはどうでしょうか。もちろん相手は、自分自身。戦いの挑み方は、「自分に失敗する許可を与える」というアプローチです。失敗から学べることがある、失敗の積み重ねの上にある成功もある、そんな視点を開き、自分のブレーキを解いてみませんか。
また、次の問いを立ててみてはどうでしょうか。
—この状況で、自分は何を望んでいるのか?
—その捉え方をしていることで失っていることは何か?
—この選択は、未来の自分にどんな影響を与えるだろう?
—この選択を誰かが評価するとしたらどうだろう?
—10分後、10ヶ月後、10年後の自分はどうなっているのだろう?
—今後、あらためて大事にしておきたいことはどんなことか?
頭の中にある感情や衝動を物事と切り離すことで、捉え方が変わり、選択肢も変わるのではないでしょうか。
後悔しない選択に対する捉え方が変わることで、今後選択することに対しての考え方が変わるのではないでしょうか。
目標達成したい、自分を見つめなおしたいなど、もっと詳しく知りたいなどございましたら、お気軽にご連絡ください。
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