母の認知症は薬で止められたのかもしれない。～認知症に似た病気～

母の認知症が急激に進み、ほぼ無反応になった。その前に急に徘徊したり、ご飯を自分で食べられなかったり。私が話すと少し反応がある。うん、うんと頷くけど、ほぼ声はださない。少し話しても呂律が回らない感じ。
見ていない所で転倒したようで、頭を打っているかもと大きな病院へ。

肝硬変の診断

昔からお酒が強いと自慢していた。肝臓の検査もしていたけど、主治医からお酒に関する注意も肝臓が悪いとも私は聞いていなかった。認知症の疑いの時に物忘れ外来で脳の写真も撮ったけど、加齢で少し脳が委縮している、ということしか言われていない。
なによ、いきなり肝硬変って！そんなん知らんって！
ストロング系酎ハイを毎日数缶飲んでいたことがきっかけで、これ以上１人にはさせられないと、施設にお世話になったけど、その間タイミングが悪く血液検査はしていない。急速に悪くなっていったの？？・・・

肝性脳症ってなにそれ？

今回の急速な無反応の診断は肝性脳症。初めて聞く病名。肝硬変のため、肝臓が機能しなくて体中に解毒できないアンモニアがまわって脳にまでいってしまい脳に炎症がおきているらしい。詳しい症状が、あすか製薬株式会社様のサイトにのっていた。
他にもいろいろ調べたけど、症状はほぼ認知症と似ていて、判断が難しいと書いてある。

〇睡眠覚醒リズムの逆転
〇だらしなく気にとめない。
〇場所・時間がわからない
〇異常行動
〇眠りがちでうとうと
〇幻覚や反抗態度
　　「疾肝啓発〜よくわかる肝臓の病気〜」あすか製薬株式会社サイトより

もしかして、母は老化での認知症ではなく、こっちだったのでは？
昔から結構飲んでも酔わなかった。
自分は強いという認識だった。
そのくせ怖がりなので病院にも行きたがらなかった。
父が亡くなり、飲みに行く歯止めが亡くなった。
だいぶ前から同じものを買ってきたり、味付けがおかしくなったり、変な言動があったけど、もしかしたらその時にきちんと肝臓の治療をしていたら、母は今でも元気に１人暮らしで旅行に行ったり楽しんでいたかもしれない。

自業自得でしょ？

そう。母が悪い。家族が怒っても飲むし、自分の体をもっと大切にしていたらよかったのに。
でも、母の人生。母がしたいように生きてきたのだから、仕方ない。
うん、仕方ない。仕方ないよね・・
でも、肝性脳症という病気を知っていたら・・
認知症に似た症状の他の病気があるって知っていたら・・
もしかしたらこの病気かも？ってヒントがあれば、治療もできたし、
もっと飲酒の制限を母自身もしたかもしれない。
なんで教えてくれなかったの？ってそれは思う。「仕方ない」じゃない！

今の状態は、たんぱく質をとればアンモニアの数値があがる。
たんぱく質をとらないことは食事をとらないこと。
なので、ご飯を食べる以上数値は上がる。
いつどうなるかわからない。良くなることはない。
コロナ禍でこんな状態なんて、もういつ会えるかわからない。

とりあえず病院は来週退院して、施設に戻る。
綱渡りがはじまる。
その時がきても、私は冷静に対応するんだろうな。
長女だから。お姉ちゃんだから。
今は、背中とお腹が痛い。

今認知症の症状が出ている人の家族の方へ

もしかしたら今の症状は脳症のせいかもしれない。
そしたら適切な治療をしたら少し症状が止まるかもしれない。
アルコールだけではなくて、たんぱく質の取りすぎや、肝機能の低下も原因になるらしい。
血液検査で数値はきっとでるだろうから、肝臓がもう治らなくなる前に少しでもこんな病気もあるって頭の隅においてほしい。