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正義と悪が恋愛するマンガが最近楽しいという話

今日は最近読んで面白かったマンガたちについて書きます。

なんだか導入が長くなってしまったのでさっさとマンガの話が読みたい人はそこまで飛ばしちゃってもいいです。

すちゃらかヒーローものは楽しい

ヒーローモノ、ジャンルとしては長いと思うんですが近年特に盛り上がっている機運を感じます。

自分もヒーローモノは大好きなんですが、特に好きなのはいい意味で雑というか、こう、すちゃらかで緊張感のない感じの作品です。

正義の組織と悪の軍団のはずなのに、やたらと関係性がなあなあだったり、生活感が溢れすぎていたりするコメディ寄りのやつですね。

この嗜好はおそらくリアルタイムで観ていた激走戦隊カーレンジャーの影響が大きい。

カーレンジャーは作品を通じて全体的にコメディ色が強く、長い戦隊ヒーローの歴史の中でも屈指の異色作として有名です。

そもそも「戦う交通安全」という知ってる言葉の組み合わせなのに何にも分からないキャッチフレーズがとんちきな空気感を象徴的に表しています。

そんな異色の作品の中でもさらに特筆すべきは、レッドレーサーが敵幹部のゾンネットに惚れられてしまうという点。

ゾンネットちゃんとレッドレーサー、あるいはその正体である陣内恭介との恋模様は、たびたびコメディ的に差し込まれつつもけっこうドラマチックな展開があったりして、本作を通じて重要なエッセンスになっています。

そもそもレッドこと陣内恭介は宇宙人女性にモテるようで、ゴーカイジャーでゲスト出演した際も井上喜久子ボイスの敵幹部に惚れられてめちゃくちゃな展開を迎えるのですが、これ以上カーレンジャーの話をしていると本筋にたどり着かないのでこの辺で切り上げます。

というわけで、正義と悪が恋愛しちゃう、そんな緩めのヒーローもので最近面白かったなと思ったマンガのご紹介です。

恋は世界征服のあとで(原作:野田宏 漫画:若松卓宏)

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世界平和を目指すヒーロー戦隊「ジェラート5」のリーダー・相川不動と、世界征服を目論む秘密結社「ゲッコー」の戦闘員リーダー・禍原デス美…二人の間には組織の壁を越えた深い”因縁”があったのだ…!
(公式あらすじより)

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ヒーローたちと戦闘員が激しい戦闘を繰り広げる中、レッドとリーダーっぽい人がおもいっきりイチャイチャしているところから始まる、まさに今回のテーマそのまんまの作品です。
クリーンヒット。

ヒーロー戦隊「ジェラート5」(可愛い名前)のリーダーにして高校生の相川不動と、悪の秘密結社「ゲッコー」の戦闘員で同じく高校生の禍原デス美は、敵同士でありながら秘密の恋人同士。

立場上付き合っていることを周囲に隠しながら、戦闘中にどうにか二人きりになれる状況を探し出し、限られた時間でイチャイチャの限りを尽くします。

そう、これはすなわち恋愛スニーキングミッション。
(筆が乗ってまいりました)

戦闘中にもかかわらずイチャイチャした甘い時間が流れたかと思いきや、周囲にバレそうになるとすぐに戦闘モードに切り替えなければいけなくなる二人の様子は哀しくもクスリと笑えます。

そんな中でも見どころはやはりデス美さんの可愛さ。

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可愛さよ

無類の戦闘力を誇るデス美も、素顔は乙女真っ盛りの女子高生。

言葉遣いは男勝りながら、素直でかわいらしい様子をたびたび見せてくれます。

レッドのまっすぐすぎる誠実さも相まって、あまりに純情で不器用な二人のやり取りは微笑ましいのですが、絶対に互いの組織にばれてはいけないという緊張感がさらに二人の関係性を盛り上げたり、時に窮地に陥らせたりで目が離せません。

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可愛さよ!!!

まだ1巻が発売されたばかりですが、いきなり二人の関係性の秘密が大ピンチを迎えており、これからが非常に楽しみな作品です。


Lv1魔王とワンルーム勇者(作:toufu)

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一度は勇者マックスに倒された魔王。しかし魔王は一度死んでもいずれ蘇る。そして今日、勇者マックスを自らの手で倒すため大急ぎで蘇った…!
(公式あらすじより)

こちらはヒーローというよりは古き良きRPGの世界観。

一度は勇者に討伐されながらも、気合で蘇った結果急ぎ過ぎたせいで幼女化してしまった(なんで?)魔王様。

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いざリベンジせん!と勇者のもとに訪れてみれば、勇者は勇者でいろいろ調子に乗った結果すっかり堕落してしまい、ワンルームでニート生活を送るおっさんと化していた……といういまいち締まりのない(=大好きな)第1話から始まります。

なんやかんやあって「勇者を倒すにはまずは胃袋から(なんで?)」という理由で勇者マックスの部屋で家事手伝いをすることになった幼女魔王。

そして勇者のお隣に越してきた(なんで??)魔王のポンコツ秘書・ゼニアさんも加わり、宿敵同士のはずがだんだんと親密になっていく勇者と魔王の様子を微笑ましく見守る作品です。

そうそう、この魔王秘書が妙にセクシーなんですよね。

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いやもうほとんどお尻じゃん。

たびたび発生するゼニアさんのサービスシーンはもちろん、魔王は魔王で魔力使えば女子高生になれるじゃん!(なんでなるの???)となり、ちょこちょこきわどい姿になっては勇者を翻弄したり逆に翻弄されたりします。

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さんざん魔王が調子に乗ったこの後のそれぞれのリアクションは必見です。

そんな感じでラブコメ展開もありつつ勇者と魔王は徐々にいい感じの雰囲気になっていくのですが、そもそも魔王のかつての姿はムキムキマッチョで巨大なハエの化身的なおっさんとして描写されています。

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なぜ復活後は幼女だったり女子高生化したりするのかはいまいちよくわからず、勇者も読者も悶々とさせられる羽目になるのですが、魔王曰く……

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逆に悶々としてしまった人は今作にハマる素養大です。

下ネタとお色気の境目を行き来するコメディをやりつつ、実はストーリーの方もしっかり進んでいてめちゃくちゃ面白いんですよ。

そもそも今作「勇者がパーティーを解散したその後」というテーマが大きな物語として存在していて、単なる日常コメディかと思いきやシリアス展開でも実にアツいことになっています。

それがまた勇者と魔王の関係をさらにホットにする!!

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個人的にいま大注目の作品です。好き。


純情戦隊ヴァージニアス(作:福岡太朗)

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純情戦隊ヴァージニアス。純潔である事で強大な力を得るヒーロー戦隊。ゆえに彼らは恋を知らない少年少女達である。…レッド一人を除いて……。
(公式あらすじより)

再び戦隊ヒーローモノなんですが、今作はついに本編中でほとんど戦闘していません。

性経験がないことで強力なパワーを繰り出す純情戦隊ヴァージニアス。

それゆえにリーダーたるレッドは戦闘力を保つために恋愛事から遠ざかり続けてすでに33歳。

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そして新しく加入したピンクは女子高生として加入するも、実は奥手だったがゆえに恋愛経験がない28歳。

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ピンクは親近感を覚えるレッドに次第に魅かれていき、不器用ながらアプローチを繰り返すのですが、レッドはレッドでモテなさ過ぎて卑屈が極まっており全然見当違いの方向へ突き進み続けます。

いい歳して不器用なやり取りを繰り広げるレッドとピンク。ふたりは果たして結ばれるのか……?いや、戦隊的には結ばれていいのか……?

……ってあれ、これって戦隊内での恋愛では?今回のテーマと違うのでは?

たしかに本作のメインヒロインはピンクさんではあるんですが、もう一人強烈なヒロインが登場します。

それがかつてレッドに倒された魔王サタンが世を忍ぶ仮の姿、魔王の巫女フィリアちゃんです。

今作で一番好きなキャラ。

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サタンは魔王の姿を維持するのに必要なマイナスエネルギーが足りないため、仕方なく低燃費ですむ少女・フィリアの姿となっており、組織内でもその正体は隠されています。

なぜなら

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バレたら恥ずかしいからである

この魔王、もはや魔王としてのアイデンティティーはかけらもなく、もうさっさと戦いを終わらせて少女として静かに暮らしたいと願うのですが、なんやかんやあってレッドを自分に惚れさせてしまえば、すべて丸く収まる!と考え、急接近する作戦に乗り出し始めます。

しかしヴァージニアスがその資格を失うにはただ惚れるだけではなく「性経験」が必要。

それってかつての仇敵に自分の貞操捧げるってことだけど分かってんのか?と思うのですが、フィリアちゃんは少々キマっているのでそんなことは一切考えません。

むしろレッド好みの姿になって誘惑しよう!と変身した結果、もう、本当にめちゃくちゃとんでもないことになるのですが、ぜひその様子は本編でお楽しみください。

またフィリアちゃんはその作戦の過程で正義側ヒーローである女子高生のイエローとなぜか百合的な意味でいい感じの空気にもなっていたり。

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それ以前にもピンクさんに一度優しくされたことで好感度が爆上がりしてしまい、偶然会った時には動揺して(レッドへの色仕掛け以上に)身だしなみを気にするなど別ベクトルのラブコメを謳歌しています。とにかくチョロい。

もちろん「さっさと結婚しろよ!!!」とたびたびむずがゆくなるレッドとピンクの恋の行方も目が離せないことになっており、特に連載最新話がいますごい展開を迎えている状況。

単行本は紙版が発売されておらず電子版だけですが、ジャンプ+でも連載最新話まで全話読めます。

追いつくなら今だ!


以上です

というわけで3作品をご紹介しました。

今回の作品たちは現時点での巻数が2巻以内なので、手も伸ばしやすい範疇かと思います。おしまい。

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