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あたしの池田祐一推し物語 10 最終話 ~大団円~

初のプレイオフは一勝もならず。

池田祐一としては、本当に悔いの残る結果だっただろう。

かたやあたしは、覚悟がついていた。

もうこれ以上望むのは、贅沢なのかもしれない。「B1でも通用する」「来季はきっとB1だ」という見方は、この頃からあったのだ。

バスケに詳しくないあたしでも分かる。池田祐一は、きっとB1で羽ばたける。

でもそれでも、池田祐一は青森を選んでくれた。

あの舞台での悔しさや借りは、あの舞台でしか返す事が出来ないとも思っています。

https://aomori-wats.jp/news/detail/id=16639

やはり悔しかったのだ。当たり前である。

さあ池田祐一、あの舞台での借りをキッチリ返しに行こうじゃないか!!

全試合終了直後に発表された池田祐一の継続に、ワッツ民はここぞとイケイケになり、引用RTには借りを返したいワッツ民の発奮の言葉が並んだ。

思う存分、青森で暴れてほしい。
空中でこんな格好できるくらい飛べるんだ!!

そうなんだ。
君がいれば、なんでもできるような気がするよ。

日本人選手がほとんど残留してくれたシーズン。ワッツは辛くも泥臭く勝ち上がり、今季もプレイオフ進出なるか、と思っていた頃。

主戦力だった福田真生の引退
高原(元)HCの契約解除

そして、青森ワッツの経営危機。 

激震が走った。
絶望する者、投げやりになる者、ネタに走る者、様々な反応が見られる中で、池田祐一は絶対に前を向いていた。その強気なプレイと同じく、こんな危機なんて吹っ飛ばしてやる、そう見えた。

まおたんの引退後の試合では、「まおさんは嫌がるかもしれないけど」と、引退セレモニーが無かったまおたんのユニを掲げ「拍手を」と。

割れんばかりの労いの拍手が会場に響きわたる中、彼のコメントはブースター達の涙を誘った。

危機が発表されてからは、「太陽のように照らしたくて」と、髪色を赤にして試合に臨んだ。

そんな池田祐一に引っ張られるようにブースターも前を向き、危機を乗り越え、借りを返すための2度目のプレイオフ。

人には、全力を出す理由がある

 なりふり構ってなかった。

相手は滋賀レイクスターズ。

前季の借り。
突然の仲間の引退。
手綱を握ってくれたHCの契約解除。
所属チーム消滅の危機。

そんなものを全て背負って、池田祐一は戦った。

1戦目、結果は勝利。
すんでのところで手にした勝利であった。

けれどもこの池田祐一のプレイが波紋を呼び、Twitterは荒れに荒れた。

 真剣勝負に良いも悪いもない。ただ様々な見方があるだけだ。

そしてこのプレイオフ。
3戦目までもつれ込む激戦の末、青森は負けてしまった。滋賀に敗北した。

荒れに荒れたTwitterは、全てが終わった試合後、池田祐一の一言

「B1行ってくださいね B1!」

で幕を閉じ、全てが大団円。


全てが良しになり、あたしはポツリとこう呟いた。




しかし、滋賀である。

滋賀ブースターは、池田祐一のB1発言でフンニャリとしたけれど、池田祐一の何を知っている?この素晴らしい選手の何を知ってる?たった一部じゃないのか?

滋賀め、池田祐一をくらえ。
滋賀だけじゃない、全世界よ池田祐一を知れ。

知って、マッド・マックス怒りのデスロード、八甲田の狂犬、全てを焦がし尽くす太陽、来季B1の男、切れたナイフ池田祐一の由来を思い知れ。

ヤツが駆け抜けた後は、焼け野原だ。

あたしはそんな思いを胸にし、この呟きを送信するのであった。

あたしの池田祐一推し物語 ~完~


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肉匠DAI(流浪の写真野郎親父)様@ORIXPONTA3150

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