【エッセイ】職人のタッパー
蕎麦を打った時に入れておくタッパー。はい、百均です。でも、京都中探し回って、やっと出逢ったんです。
木製のイカした入れ物もありますよ?でも、、、一個5500円!?高い!(※こんな感じ)しかも木製は管理が大変…(変形。毎度乾かさないとカビるんるん。等)
ダイソー、セリア、キャンドゥ……大手3社を渡り歩いた。無論、大型店へ。ケイヨーデーツー、カインズ、コーナン……ホームセンターだって探し周った。そしてやっと見つけた。
それはちょっと大きめで、高さが今使っている2倍くらいあった。
最初はそれを使っていたが、できるかぎり蕎麦を空気に触れさせたくない(←乾燥してしまう)ので、なんとかならんものかと”本物のタッパー”を探し回っていた。
そしてやっと出逢えた。ワッツ。大阪発祥の中小百均。まさに灯台下暗し。
今となってはもはや、「打った蕎麦をタッパーに入れる」というより『このタッパーのために蕎麦を打つ』と言っても過言ではない。つまり、このタッパーに合わせて長さ・量を調整するのだ。
打った蕎麦の長さがタッパーに合わなければ「ああ、今回はちょっと長かった(短かった)な…反省」となるし、このタッパーには(一人前の量によるが)蕎麦が3~4人前入るので、いちいちスケールで量らなくてもガシガシ切って閉っていけば数量が自然と解る。
更には、薄っぺらい作りとなっているので、蕎麦が空気に触れにくくなり品質も保てる。そのうえ、冷蔵庫で綺麗に重ねられる・・・!これはもう、めちゃめちゃ、キモチイイ瞬間…!!
先日ふと「もし、このタッパーの生産が終わったら・・・」とこの世界の終焉を想像したら、突然の恐怖に襲われ、急いでワッツ京阪三条店に走り、10個ほどそれを買い占めた。
安堵した瞬間、頭にひとつの疑問がよぎった。
『そもそも、このタッパーはなんのために作られたんだろう・・・?』
タッパーに本来の意味なんてないのかもしれないけど”開発者の想い”はきっとあると思う。こういう意図を想定して作った、と。
この僕が勝手に「蕎麦用タッパー」と命名している商品も、本来はもしかしたら「魚の切り身用」なのかな?とか思った。(※深さのあるよくあるタッパーでは切り身が重なり合ってくっついたり身崩れしてしまうから。)
ただ「魚の切り身用タッパー」だとしても、それを「ヤッター!便利!」と毎日のように使う人は、この世の中にはまぁまぁ少ないと思う。
ということは、やっぱり、このタッパーの製造の終焉は、近いかもしれない・・・・・・?!!(。▰´▵`▰。)
怖い。怖くて、眠れない。
ワッツに寄ると、いつも確認してしまう。
職人のタッパー。まだある。安堵。
またお金に余裕ができたら、買い占めておこう。
マネしないで下さい。蕎麦打ち人達よ。本当は教えたくなかった。
どうか、無理な買い占めはお控えください。
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※追記※
この恐怖から僕を救ってくれる、木製の生船(蕎麦入れ)を買ってくれるスポンサー大募集。
その際は「サプラ~イズ!」とか言って勝手に買わずに、僕と相談の上、ご支援下さい。蕎麦の長さ、何人前作るのか(店舗のキャパ・回転数による)、使用する冷蔵庫のサイズ感など、かなり綿密に吟味したいので。
すいません。