【エッセイ】 導線が長い。
久しぶりに自分に関する文章を書きたいと思った。
最近、身体の芯が失われている。
どこかへ向かう時、思いがけない方向に身体が傾いてしまう。
あくまで比喩の話だが・・・
僕をうんざりさせるような話題は相変わらず尽きなくて、つい最近も後輩同士の不毛な諍いに巻き込まれたりした。
悪意と敵意しかないやり取りを散々見せつけられて、こんな奴らのそばにいたくないと心から思った。
「〜さんはどう思いますか!?」
僕は、あなたたちが幼いだけだと思います。
仕事はフレックス。
先週は4日くらい在宅ワークという名の休日だった。かと思えば今日みたいに2徹の日もある。
サボろうと思えばいくらでもサボれてしまう環境。
僕は自分を「真面目な人間」だとばかり思ってきたが、どうやら違ったようだ。
僕は「勤勉であるべき環境への適性が高い」だけであって、根っこは真面目じゃないのだろう。縛り付けらないとちゃんと動かない。動けない。
芯が緩くなっているのだ。25年かけて作り上げた生き方はなかなか変わらない。
詩人か小説家になりたい。
少年の頃からずっと思っていることだが、そのために何かを実行に移したことがない。
そこに僕の生き方の問題点が全てつまっていると思う。
自分の密やかな夢のために努力ができない。努力ができないのに、決して諦めようとせず、大切に保管し続ける。
漠然とした期待を愛し続けて、明確な行動を避け続ける。
転職したいと思っていても、なかなか実行に移せないのも同じようなものだ。
昔から親によく「導線が長い」と言われてきたが、実に言い得て妙だと思った。
何か変わりたいのだと思う。変わろうとしたいのだと思う。
明確なきっかけがないと実行に移せないのなら、自らそのきっかけを作る必要がある。
それはやはり、自分の性質を考えれば難しいことなのだが、「勤勉さを求められる環境」にすら適応できなくなってしまう可能性があるので、そうは言ってられない。
変わる必要がある。
敵意を向け合う後輩の姿を見て、心からそう思ったのだ。
過去に自分が書いた詩を読み返したりする。
自分が書いた詩だから、自分の心に深く沁みる。
今あの頃のような詩を書けるだろうか。
勤勉だったあの頃のような。