✳︎堕天使 ニース✳︎(4)
✳︎心が温かくなる堕天使と少年の物語です✳︎
4ページ✳︎
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ニースの返した言葉の後に男の子は少し顎を引くと
「じゃあ君は悪い天使だったの…?」
と、神妙な顔でニースに聞いた。
ニースは自分で言った言葉に慌てて寂しそうに男の子にたずねた。
「お前…、俺が悪い天使に見えるのか?」
男の子は自分から、ぐぅーとニースに顔を近づけると、
「君は優しい、いい天使に見えるよ」
そう言って目を細めて笑い顔を見せた。
ニースは初めていい天使と言われた。
地上に落ちた今、もう天使ではないけれど…。
人間の男の子と追放された天使の出会い…。
偶然なのか、必然なのか…。
二つの清い心は呼び寄せ合う様に直ぐに自然と向き合えた。
「俺の名前はニース、お前の名前は」
「僕の名前はルイだよ」
「なぁ、ルイ。お前友達がいないのか?」
ニースは、悪びれた様子もなくルイに聞いたが、ルイは寂しそうな上目使いでじっとニースを見て黙りこんだ。
友達と上手くやっていけない性格なんだろうな…。
ニースはそう思った。
「俺もいないぜ、友達どころか仲間もいない…。いらねぇーけどな、分かってくれない奴らなんて…。」
ニースがふてくされた声で言うと、
「だけど、寂しいよね」
ルイが小さくつぶやいた。
同時に二人…、
いや、堕天使と男の子は無言になった。
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✳︎ここまでお読み頂きありがとうございます✳︎
堕天使ニースは、2014年頃に執筆をしたものです^^。
noteで読みやすいように、少しづつ校正を加えながら、
アップしていこうと思っています。
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✳︎宜しくお願いします(*^^*)
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