高校3年生の今後の学習

共通テストまで3か月を切り、大学受験に向けて大詰めの時期になりました。

これまでは基礎学力の定着を中心に行ってきた高3生ですが、11月以降どのように学習を進めていけばよいか、お伝えします。

◆ 基礎から応用へ

 中にはまだ、基礎学力の定着が終了していない方もいるかもしれません。しかし、基礎をどれだけ学習しても、それはあくまで基礎なので、成績は伸びません。さらに、応用問題である大学入試の問題にはほとんど対応できません。基礎も大切ですが、今後はそれ以上に応用問題をどれだけ多く解けるかで受験の明暗が分かれます。

◆ 様々な大学の過去問を解こう

 どんなにいい問題集を利用していても、本物に勝る教材はありません。市販の問題集を学習していくことも重要ですが、一番は大学入試の過去問を多く解くことです。自分が受験する大学の過去問はもちろん、それ以外の大学の過去問(特に自分が受験する大学のワンランク上)も積極的に学習していくことで、応用問題に対するアウトプット(持っている知識を解答に示す)の力も養われます。さらに問題傾向の研究ができ、大学入試で問われるポイントもわかってきます。
 特に受験予定校の過去問演習は、今のうちに終わらせておきましょう。受験生で時々見かけるのは、共通テストが終わってから自身が受験する大学の過去問に取り掛かる生徒がいます。この戦略、一見すると正しいように思いますが、共通テストが終了して約2~3週間後に、早ければ1週間後には私立一般入試が始まります。受験校が1校であればまだしも、通常受験生が受験する大学は3~5校が平均になります。この短い期間で、各大学の傾向の把握、それに合わせた対策は十分に行うことができません。今のうちに受験予定校の過去問演習を行い、問題傾向に沿った対策を行うことで、より万全な状態で受験に臨むことができます。

◆ 共通テスト対策よりも…

 大学入試の中で最も受験者数が多いのが共通テストになります。当然、皆さんも受験するでしょうし、近年では、総合型選抜、学校推薦型選抜で合格した生徒にも共通テストを課する大学もあり、様々な生徒が受験します。高校側も授業内で共通テスト対策を行ったりします。しかし、あくまで共通テストは通過点でしかありません。共通テスト対策をしてはいけないとは言いませんが、共通テストを目標にしすぎると、その後実施される私立大学一般入試、国公立大学二次試験の対策が行えません。受験で失敗する生徒の多くは、センター試験対策、共通テスト対策中心の学習になっていることが多いです。

共通テスト < 私大・国公立大対策 が受験成功のカギです。

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