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【資金調達リリースPR】20億円調達したスマートバンクの舞台裏〜業務委託の私がプロジェクトリードさせてもらった話〜

こんにちは!広報PRを中心にフリーランスで活動している、りんゆう(@yu_hayashi107)と申します。

複業先の1社である「スマートバンク」が、シリーズAで20億円もの資金調達を実施。今回、業務委託という立場ながら、全社として非常に重要な資金調達リリースのプロジェクトリードを担当させてもらいました。

▽プレスリリースはこちら

このnoteでは、スマートバンクの資金調達リリース時にプロジェクトリーダーとして、また、広報PR担当としてどのように向き合ったのか、具体的にどんなことに取り組んだのかまとめています。

資金調達リリースは、ひとりだけでは絶対できません。
チームを組み、いかに個々の持つ力を結集させて取り組むことができるかが大事。

今回の資金調達リリースは、マーケティング・広報部門を管轄する土屋さんにプロジェクトオーナーとして全体をみていただきながら、採用広報チームのみなさん、デザインチームのみなさん、そしてファウンダーのみなさんを中心に全社プロジェクトとして進めてくださり、スマートバンクメンバー全員が全面的に協力して知恵やお力を結集させてくださりました。
また、副業で採用広報を担当しているちかさんに過去の資金調達リリースでの経験談を伺い、アドバイスをたくさんいただきながら進めることができたのはすごく心強かったです!

下記のまとめは、全社での取り組み・成果であることを念頭に置いていただき読み進めていただけますと幸いです。

「資金調達リリース」に取り組む誰かのお役に立てれば大変うれしく思います!

当日の実績サマリ

今回の資金調達リリースの最大の目的は「採用」でした。が、まだ結果が揃いきっていないことから、ここでは、広報PR面での当日の実績をまとめております。

📰メディア掲載

✔ 代表へのインタビュー記事として複数主要媒体で掲載
日経新聞(朝刊紙面でも掲載・後日日経産業新聞でも掲載) / BRIDGE / CNET Japan / DIAMONDSIGNAL / Forbes
※そのうち、DIAMONDSIGNAL・CNET Japan・Forbesの記事がYahooニュースへ転載

✔ 米国TechCrunchで掲載

📣PRTIMES

✔旬速1位今日のランキング2位

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✔ 「いいね」カウンターの限界突破

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🐥Twitter

「ビジネス・金融・トレンド」カテゴリでのトレンド入り

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資金調達リリースの軸=採用広報

今回の資金調達リリースを出す上での最大目標を「採用」としていました。目的を定めたことで「誰に向けてどうメッセージを発信するのか」が明確だったため、プレスリリースを作成する時も、情報発信する時も、立ち戻って施策に落とすことができました。

では、具体的にどんな施策を行っていったのか、下記にまとめていきます。

施策①プレスリリースの作り込み

✍️こだわりのキービジュアル

資金調達リリース時のキービジュアルにこだわる企業さんがたくさんいる中で、どんなクリエイティブがベストなのか、かなり時間をかけて議論しました。特に下記2点が意識したポイントです。

・Twitterタイムラインの中で埋もれない
・スマートバンクらしさを表現する

まずはとにかく、いろんな事例を学ばねば!と思い、気になったリリースをNotionにストックしていきました。

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いろんな事例を参考に、みえてきたパターンを整理するとこんな感じ👇

①たくさんの投資家と代表が直立
②たくさんの投資家&代表
③投資家&代表 1人ずつ
④テキスト・イラスト(「◯億円 調達」 / ビジョン・ミッション)
⑤ロゴだけ(サービスロゴのみ / VC含めたロゴあり)

他社事例を参考にしつつ、議論を重ね、スマートバンクの特徴のひとつである「物理的なカード」の特大版を用意し、代表とVCのみなさまに持っていただくかたちに決定。

そこから、CXOのtakejuneさんが構成違いのものやそれぞれのポーズ違いのものなど、多岐にわたるアイデアをだしてくださり、その中から最終確定版に決まりました。

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素敵なクリエイティブのおかげで、当日のTwitterでも好意的な反応をたくさんいただくことができ、CNET JapanのVoicyでも言及いただくことができました。

✍️本文内、どこまで情報掲載するかの微調整

資金調達リリースでは、成長性を伝えることが特に重要です。
とはいえ、出してOKの情報とそうではない情報もあるため、成長性を伝えつつ、出せる情報の整理をできる限り慎重に行いました。

✍️細部へのこだわり

PRTIMESでプレスリリースを配信するうえで、ちょっとした工夫点が2つあります。

1つ目は、プレスリリースのタイトル部分に「#B43」を入れたこと。

PRTIMES内には、TwitterやFacebookなどへ拡散しやすいようシェアボタンが設置されています。リリースタイトル内に「#B43」を入れておくことで、SNSシェア時、自動でハッシュタグが付くようにしました。

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2つ目は、「引受先コメント」の写真と社名・名前の表示方法のひと工夫。

それぞれの要素を貼り付けることもできますが、PCでの見え方とスマホでの見え方が異なり、どちらかに合わせるとどちらかがちょっと見づらい…ということにつながってしまいます。

そこで、写真と社名・名前を画像化して挿入し、見えやすく工夫しました。

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施策②-1 メディアへの仕込み

リリース当日の認知最大化のため、パブリシティ獲得にも力を入れました。
下記が、インタビュー実施までの流れです。

STEP 1. リリース当日に深堀り記事が出るよう、事前アプローチメディアをリストアップ
STEP 2. 各メディアへ、代表から連絡
STEP3. 各メディアごとの特性を加味した切り口のアイデア出し
STEP4. STEP3で整理した切り口をもとに、インタビュイーとなる代表に話してほしい内容の整理
STEP5. インタビュー実施
STEP6. リリース後、事前アプローチメディア以外で関係値のあるメディアにも連絡

「STEP 1. リリース当日に深堀り記事が出るよう、事前アプローチメディアをリストアップ」では、他社の資金調達リリース時にどんなメディアで取り上げられているのかリサーチし、ちかさんにもご協力いただいてリストアップしました。

「STEP 2. 各メディアへ、代表から連絡」では、代表から連絡いただけたことがポイントだったのではと個人的には感じています。代表自らメディアさんにコンタクトを取ることで今回のリリースの重要度・熱量を直接伝えることができ、インタビューにつながったのではないかと思います。

正直、最初は広報担当なんだからなんとか自分が取材獲得せねば!という気持ちもありました。が、なによりも成果が最大になることを一番に考えることが重要。

結果、合計5メディアで代表インタビューをリリース当日に掲載していただくことができました。

施策②-2 海外メディアへのアプローチ

海外メディアへのアプローチは、私自身初めてのトライ。マーケティングを担当している赤池さんからの提案からはじまりました。そして、つながりゼロの状態にも関わらず米国TechCrunchで掲載いただくことができました

流れとしてはまず、VCの方にスマートバンクを取り上げてくれそうな文脈のある海外メディアをリストアップいただき、ひとつひとつチェック。最終的にアプローチするメディアリスト(約30媒体)を作成しました。

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※リストの一部

その後、問い合わせ文・サービス概要資料案を日本語で作成し、赤池さんに英訳&修正をしてもらい資料を整えました。

私は英語が全く扱えないので(涙)、TechCrunchからの返信にも赤池さんが迅速に英語でご対応くださり、爆速での記事化が実現されました!

海外メディアへのアプローチをするにあたっては、(当たり前なコトですが)英語を自在に操れる人が絶対に必要ですね。

施策③特設サイトの作成

前述したように、今回の資金調達リリースの最大目的=「採用」なので、採用情報を集めた場所(採用候補者にとっての情報の受け皿)をつくることにしました。

採用候補者に何を伝えたいかを整理し、サイト内で読者にたどってほしい流れを下記のように考えてから、細かいコンテンツに落とし込んでいきました。

読者にたどってほしい流れ
採用キャッチコピーによって、一緒に働くことにワクワク感感じる
→資金調達もして、波に乗っている会社だとわかる
→経営者やプロダクトについてよくわかる
→どんな人を募集しているのかわかる
→カルチャーやどんな思想を大事にしている会社かわかる
→具体的にどんな職種をもとめているかわかる
→より興味を持った時に、参加できるイベント・カジュアル面談をチェック
→すでに世に出ている情報により、スマートバンクについてより深く知れる


キービジュアルと同様に、特設サイトの制作もtakejuneさんが対応してくださり、めちゃくちゃカッコイイサイトに仕上がりました!!
…実はコレ、Notionで作られているんです!(ぜひ、ポチッと中身みていただきたいです)Notionを使って工数をできる限り小さくしつつもスマートバンクの世界観を表現するという難しい課題をクリアしてくださりました。

▽特設サイト「Make it Transparent

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施策④当日の情報デリバリー設計

PRTIMES、特設サイト、各メディアからの記事掲載…。
当日に拡散したい情報の用意自体はできたので、それぞれの情報をしっかり届けていくべく、情報デリバリー設計をNotionで作成しました。

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※当日の動きについてまとめたNotion。ここにくれば資金調達リリースに関する情報が全部揃っている状態をつくりました

今回一番みてほしい情報は、特設サイトにまとめた採用情報でした。そこで、最も拡散したいアイテムを明示し、当日の拡散イメージを下記のように設定しました。

*午前中:採用特設サイトURLをつけたTweetを全力拡散 / VCの発信など全力拡散
*正午以降:メディア掲載情報を拡散

それから、具体的にどのタイミングでどんなアクションをしてほしいか、対応者は誰かをまとめた一覧表を作成👇

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情報をまとめたNotionは用意しつつ、全社に向けて、とってほしいアクションなどをSlackからリアルタイムで発信共有していくようにしていました👇

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※Slackの投稿

計画作成時はパズルを組み立てるような感覚で、非常に大変でした…!

が、当日はいろんな情報であふれるので、拠り所があることは運営的にもすごく頼りになりました。

作成することを強くオススメします💪

資金調達リリース翌日以降の施策

資金調達リリース当日に生み出した熱量をそのまま継続させるために、あえて翌日以降に実施・拡散する施策も用意。

🍣翌日:リクルーティングデックの拡散 / イベント情報の拡散
特設サイト内にも埋め込んでいましたが、より情報との接点を多くするために、リリース翌日に改めて情報拡散を行いました。

🍣翌々日:ペアカード機能リリース1周年記念キャンペーン
7月15日は、B/43ペアカード機能リリース1周年!ということで、既存ユーザーに感謝を伝えるためのキャンペーンを、副業広報のかねともさんが中心になって用意してくださりました。

日頃、B/43を使ってくださるユーザーさんのみなさんに「#B43でよかったこと」というタグと共にサービスへのポジティブな声をたくさん投稿いただくことができました。

本キャンペーン自体は、資金調達リリースのメインターゲットとは異なるターゲットへの施策でしたが、資金調達リリースに続けてTwitter上にサービス名や企業名が上がってくる仕掛けをつくることができ、認知拡大につながったと思います。

🍣翌週:ファウンダー執筆ブログ記事拡散
スマートバンクにはファウンダーが3人います。それぞれの視点で語っていただくファウンダーブログを採用チーム主導で用意してもらいました。

資金調達リリースで少しでも興味を持ってくれた方へ、うまれた興味の火種を絶やさないよう、ファウンダーたちの熱量を伝えるコンテンツを資金調達リリースの翌週に拡散するようにしました。

🍣8月後半:イベント実施予定
採用を目的に、各職種別に興味を持ってもらえるようなイベントを採用チーム主導で用意してもらいました。

資金調達リリース時にオープンした特設サイト内にも情報を埋め込んでいましたが、やはり資金調達リリース当日は色々な情報にうもれてしまい、初日の参加申込み数は3イベント共に10以下でした。

ただ、1ヶ月以上先のイベントとなるため、申込数が少ないことは想定内。焦らず、情報拡散とイベントページの情報をアップデートさせていくことで、多くの申込みをいただくことができました。

ちなみに、まだ申込み受付中となりますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

まとめ

ここまでの長文を読んでいただき、本当にありがとうございます!
長くなりそうだな〜と思ってたら本当にめっちゃ長くなりましたw

業務委託という立場ながら、全社における非常に重要なプロジェクトのリードを任せてもらえて、本当に貴重な経験になりました。

複業で本格的に働き始めてから数ヶ月。まだまだ経験が浅い身ではありますが、スマートバンク社のように、立場に関わらず権限委譲してくれる会社さんはなかなか無いのではと感じています。心から推せる企業さんなので、興味を持たれた方はお気軽にカジュアル面談でお話されてみることをオススメします!!

改めて、スマートバンクのみなさん、そして、お力添えくださったメディアのみなさま、SNSで情報拡散してくださったみなさん、ありがとうございました!

本noteが、資金調達リリースリードを任された方や広報PRの方にとっての学びに少しでもつながれば、大変うれしく思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました🙌


りんゆう / 林優

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