日経平均株価 6月12日状況

昨日の日経平均株価は

始値 22082円

終値 22305円

高値 22350円(13時16分)

安値 21786円(9時15分)

であった。

下げたのは電気機器、自動車、機械、化学部門などである。一方でわずかだが上昇したのは小売業であった。

マーケットでは、実体経済との乖離が叫ばれ、3月中旬に16358円を記録してから、何度か調整はあるものの23000円を超え、1月20日に記録した年初高値24115円を試すか、などともいわれたが、ここに来て下げた。

しかし、まだわからない。これが調整なのか、暴落の序章なのかは。市場ではコロナショックの2番底を懸念する保守派が多い一方で楽観的な個人投資家も散見される。

ここで筆者なりに両社の言い分を整理してみようと思う。

2番底を懸念する保守派

実体経済との乖離が激しい、これ一点に尽きると思われる。実際に日本だけでなく世界においてコロナウィルスによって外出自粛、禁止令が発令され経済およびキャッシュフローは大きくストップした。一番打撃を受けたのは航空系である。

ANAやJALは新卒採用を停止、ドイツではルフトハンザ航空が破綻処理を選択肢の一つして検討中、アメリカではデルタ航空を始め、航空関連株が軒並み株価を下げており、投資家ウォーレンバフェット氏が航空株すべてを売り払ったという報道もあった。

もちろん航空系だけではない。飲食店も店舗営業を封じられ、大企業もテレワーク導入などで生産性の低下が指摘される。

この状況下で企業の業績で判断する投資家たちは軒並み売りである

楽観的な個人投資家

彼らを楽観せしめているのは、たくさんあるが大きくいって二つあると思う。それは日銀による金融緩和今までの投資経験によるものではないか、と筆者は推測している。

①日銀による金融緩和

日銀による金融緩和とは主に上場投資信託(ETF)の買い入れ額の増加である。1年6兆円当たりの増加であった従来よりも2倍多い12兆円を市中にばらまいた。いわゆる日銀砲だ。これにより、業績が伴わないにもかかわらずユニクロを展開するファーストリテイリング(9983)やソフトバンクグループ(9984)をはじめとして大きく株価を上昇させた。

②今までの投資経験

まずバブルはいつ始まるのか?

バブルは「人々が恐怖の中で生まれ、懐疑的な中で育ち、楽観ムードの中で成熟し、幸福感や総強気の中で消えていく」といわれています。

マーケットの状況を考えると今はまだ懐疑的な段階ではないでしょうか。

その根拠

6月5日において日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)の信用買い残高112,421,476株もあり、信用倍率は24.53です。

そもそも日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)とは?→日経平均と逆の相関関係にある金融商品です。例えば、日経平均が1%下げればこの商品は1%上げるように設計されています。

これを顧みると、まだまだ市場は2番底を期待し懐疑的であると思われます。

以上2つが楽観的な個人投資家の考えていることではないでしょうか。

これからどうなる?

筆者はまだ2番底は早いのでは、と考えています。マーケットがまだまだ懐疑的であることと日銀による金融緩和が大きいです。6月中にも日銀による金融緩和は何発か来ています。

しかし、2番底はあると考えています。時期としては7月あたりではないでしょうか。

その根拠はまた別記事にてお伝えします。


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