トラウマ映画を克服せよ〜テレビで見た怖い映画たち
先日、わたしの過去のトラウマ映画を克服したことを書きました。
思えばトラウマ映画ってほかにもあるなぁ、と懐かしくなってピックアップしてみたら、出るわ出るわ……。
今回は映画館ではなくて、家のテレビで見た、トラウマ映画たちです。
パニック系
『タワーリング・インフェルノ』(1975年公開)
幼い頃、寝る前に「火事になりませんように」とお祈りしてたのは、ひとえにこの映画の影響です。
いま見れば、ポール・ニューマン、スティーヴ・マックィーンという二大俳優がカッコよすぎだし、映画としての出来栄えもさすがのもので、年に1度はテレビでやっていたのでは?というほどよく見たものです。
しかも長い!から前後編に分けてやったりして。もう後編なんてパニックでしかないわけなんですが、それでも怖いけど見ちゃうって、相当力のある映画でしたね。
『ポセイドン・アドベンチャー』(1973年公開)
予告があったので、見ちゃいました……やはり見せ場の連続で、トラウマ感が蘇りますね。これが心にあったから、『タイタニック』には驚きもなかった、というのが正直なところでした。
これも大人になってじっくり見てみたら、人間を描くドラマだったことに感動するわけです。
この2本が、幼少期から長きにわたり、火事と水害を戒めるトラウマ映画の双璧をなしていたのは、意外に正しい教育だったのでは、と思わされます。
巨大生物系
『巨大蟻の帝国』(1978年公開)
なんだかすこぶる評価が低いのは、前出の作品と違うところですが……特撮が特撮に見えなかった幼いころのわたしにとって、恐怖を植え付けるのに十分すぎました。
アリが人間大に巨大化して、こぞって襲ってくるんですよ! いま見たらなんだか笑けてくるのですが、放射能廃棄物による突然変異という設定のようです。
この映画は、ヒットしたのか? インパクト勝負だったのか?疑問ですが、間違いなくビジュアルが残り続けています。怖いです。
『アリゲーター』(1981年公開)
こちらも同様にでっかくなっちゃった生物だけど、解説を読むかぎりそこまで怖くなさそう。なのに、ものすごい恐怖が植え付けられている映画で、いまだに見返せていません。
ビジュアル的に恐ろしかったアリと違って、『ジョーズ』みたいに分かりやすくもなくて、設定と演出の勝利なのかなと推測します。
ただ生物が巨大化することが、こんなにも人間を恐怖に陥れるってことに映画界が気づいて、大流行したのでしょう。
『ゴジラ』なんかもそうですが、人間による放射能実験や環境汚染に警鐘を鳴らすのにも一躍買っていたようですね。
恐怖系
『HOUSE ハウス』(1977年公開)
大林宣彦監督の作品だと知ったのは、もう大人になってから。
それまではずっと、スイカは井戸に冷やしてはいけないとか、ピアノが突然襲ってくるとか、日常に恐怖をもたらす映画として、君臨していました。
こちらは近年ちゃんと見直してみると、新たな発見だらけで、そのすべて目が離せず。大林監督が鬼才と言われる所以を知りました。一方で子どものころの記憶が意外と間違ってなかったと検証できたのも、大満足でした。
しかしなぜ、わが家ではこれらの映画を幼い子に見せていたのか……。
普通にゴールデンのロードショー枠でやっていたのでしょうね。でも途中でもう寝なきゃいけない時間で、布団に入れられる……その先を想像して怖さが増す、てな感じだったのでしょうか。
『オーメン』(1976年公開)
いつも目や耳を塞ぎながら、怖いもの見たさで見ていたような気がします。悪魔の数字「666」が植え付けられましたよね。
大人になってじっくり見返してみたのですが、単なるホラーではなかったです。善人ほど悪の手にかかる理不尽さと象徴的なシーンが、あの音楽とともに心に刻まれる、名作映画だったんですね。
力のある映画というのは、子どもにも強い印象を残すものなんだということが証明されました。
『13日の金曜日』(1980年公開)
小学生にはちょっと刺激が強いアメリカンな映画でしたが、小学校の友だちにジェイソンごっこをする子がいて、本当はすごく怖いのに遊びとして成立していました。
続編があるから何度も見てしまうし、ジェイソンも脅かし具合も進化するしで、ほんとに困ったものでした。怖いんだっつーの。
もう一度見たい?と言われるとそうでもないのですが、殺人鬼映画は『エルム街の悪夢』(1984)へと引き継がれて、長い間君臨していたことに、敬意を表したいと思います。
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映像がある程度思い出せるレベルで選んだら、意外と出てくるものです。
おもに70年代、80年代映画なのは、自分から見たのではなく、テレビでたまたま見た映画こそが、トラウマになり得たから。
そう考えると、いまはそういう機会がほとんどないのは、ちょっと残念ですね。現在唯一のこる民放ゴールデンの映画枠「金曜ロードショー」では、トラウマ映画に出会える可能性は極めて低そうです。
偶然見てしまった映画が心に刻まれて、あとでなにかしらとつながっていく感覚は何にも代え難いもので。数十年後にその価値がわかるよ、って目を覆って見てたあのころの自分に教えてあげたいものです。
みなさんはトラウマ映画、ありますか?
同年代だとだいたい似たような感じになるのかな? 気になります。
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