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スケッチアップからの書き出しを楽に!スタイルやシーンを使ってお気に入りを登録しておこう

スケッチアップをウェブトゥーンに利用するためには、当然のことながらjpgやpngで書き出しをしたいですよね。さらに、影や線画のレイヤーを分けるとなると、一つのコマにつき、数枚の画像を書き出さなくてはなりません。

例えば、こんな感じです。4つのレイヤーを出力しています。

それをするために、スタイルトレイの小さな四角をポチポチ…。コマを変えるたびに、またポチポチ…。これでは大変すぎます。

でもそれをもっと楽にする方法があります!スタイルやシーンをお気に入りに登録しておくのです。今回はその方法をご紹介します。


とりあえず画像の書き出し方法が知りたいぞ、という方はこちらの記事をどうぞ。

お気に入りスタイルを登録する

お気に入り設定を登録すれば、アングルを決めた後、ワンタッチで線画などにできます。

では、設定していきましょう。ちょっと大変かもしれませんが、この設定は1回してしまえば、何度でも使いまわせます。頑張ってください!


線画を取り出すオリジナルスタイルを設定

まずは、線画を取り出します。(上で紹介している記事でも触れていますので、ここではおさらい程度にサラッとやっていきます)

スタイルトレイから、①選択タブ→②デフォルトのスタイル→③陰線を選択します。

するとこんな感じ。
椅子の脚など、線が足りない気がしますよね。

次に足りない線を出していきましょう。
スタイルトレイの、①編集タブ②エッジ設定③外形線にチェックを入れます。

すると、きれいに線画が出ました!これを次からはワンタッチで取り出せるように、お気に入り登録します。

そのまま、①スタイルのタイトルを変えてください。自分が分かれば何でもいいです。ここでは、「線画取り出し」としました。
そして、②新しいスタイルを作成のアイコンをクリック。

これで、自分のオリジナルスタイルを登録することができました!どこにあるのか、見てみましょう。

①編集タブ→②モデル内にありました!

ためしに、スタイルを普通のものに戻してから、もう一度押してみてください。ちゃんと、一発で線画になりましたね。大成功です!

やったー!

この調子で、落ち影、陰影、テクスチャも登録してきます。


落ち影・陰影・テクスチャもオリジナルスタイルに!

さっそく落ち影を登録していきます。

先ほど線画の設定をした状態のまま、エッジ設定の、①エッジをノーチェック、②外形線をノーチェック、③タイトルを「落ち影」に、④新しいスタイルを作成、をクリック。

エッジと外形線のチェックを外すと、画面が真っ白になってビックリするかもしれません。が、気にせずそのまま登録して大丈夫です(理由は後述します)。

さあ、サクサクいきましょう。
次は陰影です。

落ち影を設定したそのまま、①面設定、②すべて同じテクスチャを使って~、③タイトル、④新しいスタイルを作成をクリック。

最後のテクスチャです。
陰影の設定のまま、①面設定、②テクスチャ付き~。③タイトル、④新しいスタイルを作成をクリックします。

ここで、あれっ?と思った方。よく気づきました!
このテクスチャ、陰影が入っているではないか、と。たしか、影トレイの明と暗をそれぞれ0と100にして、影をなくしてぺったんこにしなきゃいけないんじゃなかったっけ、と。こんな感じに。

確かにそうなのです。しかし、スタイルだと影の情報までは入れられません。ですので、ここでいくら設定しても、仕方がないのです。先ほど、陰影は真っ白状態で登録しましたよね。それもこの「影情報はスタイルに入れられない」という制約があるからなのです。そればかりは仕様なので仕方がありません。

さて、4つのスタイルを設定することができました。見てみましょう!

確かに、登録したスタイルが表示されています!わくわくしますよね。ちゃんと作動するか、一つ一つクリックしてみましょう!

まず線画。



落ち影。真っ白になったあと、落ち影アイコンを押して、表示させています。



陰影。



テクスチャ。影の明暗の数字を調整して、影を排除しています。

こうすれば、このボタンを押すだけで、いつでも線画状態の設定が呼び出せます。しかしこのままだと、この3Dデータ内でしか使えません。どの3Dデータでも使えるようにするためには、もう一工夫必要です。

設定したスタイルをどのモデルでも使えるようにする

せっかく設定をしたんですから、他のモデルでもサクサク呼び出して使いたいですよね。

というわけで、どのモデルでも使えるように登録していきましょう。

まず、①登録したいスタイルを右クリック。②名前を付けて保存をクリック。

すると、こういうダイアログが出てきます。

今回、新しいフォルダを作りたいので、①何もないところで右クリック。②新規作成→③フォルダを選択します。

今回は、「書き出し用」というフォルダを新たに作成しました。

この書き出し用フォルダに、自分が作ったオリジナルスタイルを入れていきます。最後に、保存です。

同じように、先ほど設定した4つのスタイルを、書き出し用フォルダに入れました。

このままではまだ、他のモデルで使うことができません。もう少しです…!頑張ってください!

①詳細(おうちが横たわっているアイコン)→②コレクションを開く/作成をクリック。

ウインドウが開きますので、先ほど設定した「書き出し用」フォルダを指定します。

これで、新たに「書き出し用」フォルダが設定できました!

自分が作った、オリジナルファイルが並んでいます。良かった!

でも、本当に他のモデルでも使えるのか心配ですよね。このモデルは保存して閉じ、他のモデルを開いてみましょう。

あ、あった!!

ちゃんと機能するのか確かめてみましょう。

ちゃんと線画が取り出せたー!

これで、どの3Dモデルでも、同じ設定が使えるようになりました!

少し大変ですが、ここまでやってしまえば、どのモデルでも、自分が設定したスタイルを一瞬で呼び出すことができます。頑張った甲斐があるはずです!


……でも、人は強欲です。すごく便利にはなりましたが、欲望は尽きません。
スタイルを使ったお気に入り登録、とても便利ですがひとつ気になることはありませんでしたか?そう、影の設定です。あれ、ちょっと面倒くさくない…?

次は、影の設定まで入れられる、「シーン」をご紹介します!


お気に入りスタイルを「シーン」に登録する

スタイルには、影の設定までは入れられません。ですので、

  • 線画を取り出すときは、落ち影をオフにする

  • テクスチャを取り出すときは、暗の値、明の値をそれぞれ調整する必要がある

など、ひと手間が必要ですよね。
スタイルをお気に入りにできて、それだけでもかなり効率が良くなったように思うのでそれで満足すればいいのに、人間とは欲深いものです。

でも、この影情報までもを記憶できる「シーン」という機能があります。これを使えば、線画にするたびに、落ち影をオフにするというひと手間が必要なくなります。

さっそくやっていきましょう!

まずは線画から。①オリジナルスタイルの線画をクリック。②落ち影が出ていたら、落ち影をオフ。

これで、いい感じの線画になりました!

この状態でシーンを登録します。

シーントレイの、+ボタンをクリック。すると、「シーン1」が追加されます。

「シーン1」をリネームしましょう。

名前は、分かりやすいように「線画」。
「保存するプロパティ」の部分は、「スタイルとフォグ」「影設定」以外はオフに。

これで、シーンに登録できました!

スタイルとの違いを見てみましょう。

こちらがスタイル。線画のスタイルを押してから、落ち影をオフにしなくてはなりません。

こちらはシーン。ワンタッチで線画になります。

たったワンクリックのことですが、何度も何度も同じ作業をやるので、このワンクリックの手間はかなり大きいです。また、陰影だと明暗の数字も動かすので、さらに手数が節約できます。

さあ、どんどん登録していきましょう。次はテクスチャです。

①テクスチャのスタイルを選択→②落ち影をオフ→③明を0に暗を100に→④シーンを追加する+ボタンをクリック。

名前をテクスチャとし、プロパティはふたつチェック。


次は落ち影。
①落ち影のスタイルをクリック→②落ち影をオン→③明を100、暗を0に→④+ボタンでシーンを追加→⑤名前を落ち影に→⑥プロパティをチェック。

最後です!これさえ終われば、後は楽ができます。頑張って!
陰影。
①陰影のスタイルをクリック→②落ち影オフ→③明を100、暗を0に→④+ボタンでシーン追加→⑤陰影にリネーム→⑥プロパティチェック。

ここまでやってしまえば、いつでも好きな時に線画や影を取り出すことができます。
ちょっとやってみましょう。

これなら、ワンタッチで線画や影が取り出せます。

シーンは、スタイルとは違って、他のモデルを横断して使うことはできません。ですので、新しいモデルを開いたら、とりあえずパパっと登録しておこう、くらいのスタンスで行くと良いかと思います。


とは言え、手作業で50カット×4枚=200枚の画像をエクスポートするのはかなり大変です。それだけで数時間潰れる作業です。単純作業かつ、クリエイティブさゼロなので、心折れがちでしょう。

次に、それらを自動でこなしてくれるツールをご紹介します。


WEEXを使う

はい、出ました。私が回し者レベルでご紹介している「WEEX」というツールです。

今までやってきた、お気に入りスタイルの登録、それをどのモデルでも使えるように設定すること、さらにシーンに追加すること。これらを全て自動でやってくれます。自動で!!(大切なことは2回言います)
もう、今までの苦労は何だったんだ!?という。

さらに、jpgやpngへの書き出しも自動でやってくれるという、最強ツールです。ええ、最強です。

自分がやることは、アングルを決めることだけ。そうすれば、私がランチをしている間に、WEEX君がpng200枚を書き出しておいてくれます。私はこれがなかったら、連載2本持とうとは思わなかったです。

WEEXについては、こちらで詳しくご紹介しています↓

こちらのツールは有料ですし、必須ではありませんが、個人的にはかなりおすすめです。


というわけで今回は、スケッチアップを使う際に便利な、スタイルとシーンの登録をご紹介しました。

スタイルは、設定さえしてしまえば、どのモデルでも使えて便利でしたよね。シーンは、モデルをまたいでの使用はできませんが、影情報も盛り込むことができて、ワンタッチでほしい状態にできるのが強みでした。
また、それらすべてを、自動でやってくれるWEEXにもちらりと触れました。

自分に合った方法で、楽に画像を取り出していきましょう。

それでは今回はここまで。


今回使用させていただいたモデルです。


ご意見、ご感想、ご質問等は、四つ葉のXか、マシュマロまでお気軽にどうぞ。


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