スケッチアップをもっと使いやすくしよう!タグに関する10のTIPS集
タグは超大事。効率化の鬼は、全員タグマスター!!(妄想)。そんなタグ操作を楽にする、10のTIPS集です。
トレイの「タグ」、ツールバーの「タグ」がでている前提でお話を進めてしまいます。
トレイとかツールバーとかどうやって出すんだっけ…?という方は、こちらの記事をどうぞ。
1.タグはリネームできる
ACONなどで購入した素材は、韓国の作者さんが多いので、ハングル表記(or英語表記)がほとんどですよね。
英語ならなんとなく分かりますが、ハングルだとお手上げです…。
ですので、自分に分かりやすいようにリネームしてみましょう。
リネームは簡単です。タグ名をダブルクリックして、自分の好きな名前に変更するだけ。ほら、一瞬☆
タグの並びを名前順にしていた場合(おそらくデフォでそうなっています)、一瞬見失いますが、落ち着いて探してください。
2.タグを色で確認
タグには自動でカラーが振られます。どの家具にどのタグが振られているのか知りたい場合は、色で確認すると分かりやすいです。
タグトレイの、この荷札が重なっているマークを押してみましょう。
こんな感じです。押すと、サイケデリックな色になってビックリします。が、もう一度押すと戻るので大丈夫です。
色で確認すると、タグのリネームもはかどります。
下から2番目のタグは暖炉側の壁のようなので、このタグを「暖炉壁」などに変更すれば分かりやすくなりそうですよね。
3.タグの色を変更
タグの色はスケッチアップ側がいい感じに振り分けてくれます。が、たまにかぶったり、似たような色になって分かりづらくなります。特に茶色系は全部同じに見えてきます(私だけ?(笑))。
ですので、色の変更をしたほうが分かりやすいです。さっそくやっていきましょう。
こちら、天井タグと近い色なので変更したいところです。タグトレイの、変えたい色の四角をダブルクリック。
すると、カラーサークルのダイアログが出てくるので、お好きな色に変更してください。
これで、他のタグとの見分けがつきやすくなります!分かりやすいように、彩度高めの色がおすすめです。
4.タグはフォルダ管理できる
ずら~っと並んだタグ。もう少しスッキリとさせたいなら、フォルダ管理がおすすめです。
こちらのフォルダボタンを押すと、フォルダを追加できます。
追加したフォルダには分かりやすい名前を付けて、タグを入れてみましょう。
そうすると、表示のオンオフが楽になります。椅子個別でも、テーブルセット全体でも、切り替え可能。
このテーブルセットのように同じ属性のものをフォルダ管理して見つけやすくするのも良し、「南側の壁とそこに付属する家具たち」のように、オンオフ重視でフォルダ管理するのも良し。
5.タグフォルダは入れ子可能
フォルダにフォルダを入れることができます。
入れ子にすることで、さらにオンオフの管理がしやすくなります。
6.タグを非表示にしようとしたら、アラートが出たけれど意味わかんない
アラートって、出るだけでビビりますよね。しかも、専門用語やカタカナが多いと、それだけで面倒になる、と。スケッチアップも、オブジェクトだのジオメトリだの、カタカナが多くてわけわかんない。
タグ周りでよく見るアラートはこの2つかなと思います。
それぞれの対処法をご紹介します。
「アクティブなグループまたはコンポーネントがあるタグを非表示にすることはできません」のアラートが出て困った
まず、「アクティブなグループまたはコンポーネントがあるタグを非表示にすることはできません」のアラート。こんなやつです。
落ち着いてアラートを読めば、そのままっちゃそのままなんですが、今非表示にしようとしているものが選択中だと、非表示にできません。周りが半透明(設定によっては周りが消えうせることも)になったり、点線で囲まれている状態は、選択中状態です。
ですので、解決方法はシンプル!選択をやめれば良いのです。選択しているグループの外側をクリックすると選択が解除され、タグを非表示にできます。
現在の視野に比べて、選択しているグループが大きいと、案外気づきづらいので、全体表示するなどして、確認してみてください。
「現在のタグを非表示にすることはできません」のアラートが出て困った
お次は、「現在のタグを非表示にすることはできません」のアラート。
そもそも「現在のタグ」ってなんぞや…?と思うかもしれませんが、タグトレイの、鉛筆マークがあるところが、「現在のタグ」です。デフォルトでは、「タグなし」のタグの横にくっついています。
鉛筆マークが横についているタグ(=現在のタグ)を非表示にしようとすると、このアラートが出ます。
こちらも、落ち着けば解決は簡単です。鉛筆マークはこんな感じで、クリックすればサクサク移動することができます。
ですので、「現在のタグを非表示にすることはできません」のアラートが出た場合は、落ち着いて鉛筆マークを無難なタグに移動。その後、もう一度非表示にすれば大丈夫です!
7.同一タグを全て選択は、たまにほしくなる機能
ヘビーに使う機能ではありませんが、ふとしたときに欲しくなる、そんな機能です。この壁を付属品ごとまるっと選択したい!みたいなときに、グループ化していなくても、同一タグに入っていさえすれば、楽に漏れなく選択できます。
まず、選択したものを右クリック。右クリックメニューの「選択」→「同一タグのものすべて」。これで、全部選択できます。
メニューの編集からもいけます。
するとこんな感じ。バンッとすべてまるっと選択できます。
ちなみに同じようなことは、タグトレイでもできます。
①まるっと選択したいタグを選択→②お家がねんねしているアイコンをクリック→③すべてのタグを選択をクリック
こちらの方法だと、タグフォルダでも行けるのが利点です。
お好きなほうを脳内に入れておくと、このタグの全部を選択したい!と思ったときに、助かります。やったー!
8.タグは兼任可能
タグは兼任が可能です。例えばこちらの本棚。
「本棚」と「壁」、二つのタグをつけてみましょう。
まず、現在の状況。本棚は、「壁棚」タグに入っています。
本棚単品を入れるタグを創出しましょう。えいやっと。
そうして、本棚を選択して本棚タグをふります。
これでこの本棚はふたつのタグを振られたことになりました。お目目をぱちくりしてみるとこんな感じ。
壁タグを非表示にすると、本棚も非表示になる。本棚だけ非表示にすることも可能。だからこそ、気づかず変なタグと兼任している困った場合も。
9.タグを脱退したい
こんなアングルが欲しい!ということ、ありますよね。壁際にあるお花越しに、室内を見せるという、ちょっと意味ありげなカットです。
このアングルを撮るには、「壁は非表示」で「本棚(とその上のもの)は表示状態」にしなくてはなりません。
先ほどのようにタグを兼任してしまっていると、壁を非表示にしたときに、本棚も非表示になってしまいます。
ということで、本棚ちゃんに思うのです。「壁タグ」から脱退してほしい!
タグの脱退はけっこう面倒です。
タグをいったん消してしまう、つまり解散してからもう一度招集するという方法です。(私はこの方法しか知りません…。知っている方教えてくださいー!)
やってみましょう。
まずは、解散したいタグを選択して、右クリック→「タグを削除」
こちらのダイアログは、「別のタグを割り当て」にして、タグなしにしてOKをクリック。
そうすると、壁のタグがなくなり、いままで壁タグを振られていた子たちは、全員フリーになります。
壁タグに入れたい子たちだけに、再招集をかけてみましょう。
改めて、壁のタグを創出。
そして、一つ一つのオブジェクトに分かれてしまった壁や、壁と一緒に消したい額縁などをそれぞれ、生まれ変わった壁タグに入れていきます。……めんどくさっ!
こちらの素材の場合、上の方の飾りはオブジェクトが小さく分かれているので、とっても煩雑です。色で見たり、表示非表示を繰り返して、きれいに分けます。面倒だけど、きれいに分けておかないと、実際に運用するときのストレスが大きくなるので。
壁だけでなく、本棚、本棚の上のもの、観葉植物など分かれていたほうが後で嬉しいかも、というものもついでに分けておきます。
さて、分け終わった壁がこんな感じです。
こうすれば、壁タグは表示オフ。花瓶や本棚は表示オンにすることで、こちらのアングルを撮ることができます。
ふう!ちょっと面倒でしたね。解散→再招集はかなり煩雑です。モデルによっては、グルーピングが微妙だったりして、これより手間がかかる場合もあります(一発でいい感じにできるときもあります)
そもそも、タグの兼任があかんかったんじゃない…?と思ったあなた。慧眼です!というわけで、タグを兼任させずに、サラッと脱退&独立させてみましょう。
10.兼任させずタグを変更するには
先ほどは、壁タグを解散してから、本棚ちゃん以外の子にはもう一度壁タグに入ってもらうことで、本棚ちゃんには壁タグから脱退してもらいました。でも、わざわざ解散するのも…ねえ。ちょっと大げさだわねぇ。
できれば、一発で壁タグから本棚タグに変更したい!前のグループと兼任したくない!おさらばなんだ!この章ではその方法をご紹介します。
現在、扉側の壁はこんな感じの状況です。すべて山吹色、つまり「扉壁」タグに入っています。
今回は、このチェストだけ、壁タグから脱退したい場合の方法でご説明します。
まずは、チェストタグを作ります。
そして…先ほどのように漫然とタグ振りをすると、こんな感じでチェストは壁タグと兼任してしまいます。
そうではなくて、脱退&独立!やってみましょう。
現在、グループの状態はこんな感じになっています。壁全体がグルーピングされていて、それに「壁」タグが振られている状態です。
このままではどうにもならないので、グループを分解してみましょう。右クリック→「分解」を選択します。
すると、壁全体のグルーピングが解除され、観葉植物やチェスト、その上のものが独立しました。
動画で見るとこんな感じ。変化が少ないので見逃しがちですが、独立しているのが分かります。
この「分解」、ちょっと気を付ける必要があります。ほぼ不可逆的な操作(頑張ればもとに戻せるけれど、大変)なので、素材によっては冷や汗をかきます。
例えば、めっちゃ細かく分かれてしまうものだと後で再集合するときに大変です。また、青い四角で囲まれてくれず、グルーピングされていない面や線がヌーディーになるものも、後でめちゃくちゃ困ります。線一本一本がバラバラになるので。
こういう素材だった場合は、すっと諦めて、もう一度目的を整理し、アプローチ方法を再検討しましょう。
ちょっと話がズレてしまいましたが、話を戻しましょう。現在この状態です。壁全体のグループが分解され、各パーツに分かれています。
この状態で、チェストをチェストタグに入れます。
そうすると……やったー!チェストが、一発で壁タグから独立しましたっ!
こちら、どういうことか私にも実はよく分からないのですが、こういうことかなーという仮説はあります。
壁や家具全体がグルーピングされていたときは、「その家具群全部のグループ」に、タグがつけられていたのかなと思います。下の図で言う、犬たちがグルーピングされている、グループそのものに、タグが振られている状態です。
すると、マルチーズに小型犬タグを振っても、犬グループでもあるから、このマルチーズは「犬タグ」にも「小型犬タグ」にも属しています。
しかし、グループを分解するとこんな感じ。今までのタグ状態を維持するために、バラバラになった犬たち一匹一匹に、「犬タグ」が振られます。
この状態でマルチーズを「小型犬タグ」に入れると、犬タグが外れて小型犬タグオンリーになるのです。たぶん!
■まとめ
さてここまで、ウェブトゥーン制作に使える、スケッチアップのタグのTIPSをご紹介しました。
タグをうまく扱えれば、作業もサクサクです。準備はちょっと面倒ですが、しっかりと気を遣ってタグを整理しておくと、後で楽ができます!特に、登場シーンの多い素材に効果があります。
とは言え、タグ振りは手間がかかるので、その後の作業しだいでは、こだわりすぎないことも大切です。何事も、ほどほどが一番!
今回はTIPS集ですが、もっと実践ベースのタグを知りたいぞという方は、こちらの記事の前半で、タグの話をしています。
こっちもタグの話。これも実践を見据えてのタグ振り方法かな。
ご意見、ご感想、ご質問等は、四つ葉のXか、マシュマロまでお気軽にどうぞ。