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噛まないでください

修学旅行、と聞いただけで浮き足立ってしまうのは人間の性だ。しょうがない。
落ち着いて聞いてもらっていい。なんなら一行飛ばしで読んでもいい。僕のことは嫌いにならないでほしい。


以前紹介した林は修学旅行で他校の女の子に声をかけ強制帰宅&停学処分を食らうという、どう考えてもかなわないエピソードを持っている。
何回聞いても笑う。笑うために聞き直したりしている。
お笑いドーピングのようなものだ。
僕にも修学旅行はあった。


今日は、中学も高校も実行委員長を務めた僕の修学旅行の話をしようと思う。
中学は京都奈良だったのだが、さしてハプニングはなかったと思う。
覚えているのは座禅体験で「殺生はいけない」的なお話を聞いてるところで友人が蚊を潰した事件くらいだ。
マジで記憶がない。写真もない。髪型も班員も思い出せない。
みんなそうなのだろうか。中学の修学旅行くらい前のことを正確に覚えてる人とかいるのだろうか。


高校は、なんと台湾だった。
なんか修学旅行海外ブームと、先生方の「お前ら今パスポートつくらんかったら一生海外行かんだろ」みたいな思いがマッチして台湾になった。
実行委員長とて忙しいわけではない。点呼や挨拶があるでけで、普段から生徒会長をやっていた僕はなんとも思ってなかった。
「列に並ばなくていいなんて本当に楽だ」くらいにしか思っていなかった。
それに僕以外の人間が委員長をやっている姿をみたくないくらいに思っていた。マジで何様だお前である。
台湾は本当に良かった。絶対もう一回行きたい。


物価は安い、(お店を間違えなければ)ご飯は美味しい、何より雰囲気がいい。
観光地の九份という「千と千尋の神隠し」のモデルに全くなっていないのに、ちょっと似ているだけでそう言い張って観光客を集めている長い階段に行った。
九份は最上部にある臭豆腐の匂いが階段をくだりずっと臭かった。
鼻がもげるかと思った。
「屋台の飲み物を買ってはいけない」というルールを破りタピオカを買った挙句お腹を壊している同級生もいた。
「この先落とし穴」と書かれた道を直進してそのまま落ちるくらいの愚行である。


ばかめと笑っていたら僕も「野犬に触らない(日本でもそう)」というルールを破り野犬を撫でようとして間一髪噛まれそうになるという愚行を成し遂げた。
マジであと数センチだった。
今の僕なら絶対しない。無茶するなら他にやりようがある。
修学旅行の実行委員長がルールを破り犬に噛まれたっておもしろすぎるだろうなんだその話。
だが当方おもしろ話作るために腕を失う覚悟はない。
残念ながらその話は別の世界線で聞いてほしい。
他にも、台湾ではバカみたいにでかいかき氷が流行ってると聞いてそれも食べた。
ばかみたいにデカかった。


僕の顔ほどある氷にマンゴーやらマンゴーやらマンゴーやらたくさん乗っていた。
無事にお腹をこわした。
台湾のお土産といえばパイナップルケーキである。
パイナップルケーキというのは、商品によって驚くべき値段の差があるのにどこで買っても大して味の変わらない、黄色い粉を固めたお菓子だ。
お土産屋に行くと店員さんがめちゃめちゃ勧めてくる。
「オイシヨ!コレオイシヨ!」とずっと言っている。
かなりかさばるしどこにでもあるので最終日にホテルででも買えばいいと思う。


以上が思い出というか、僕の覚えていることの全てだ。
あ、パスポート忘れて1日遅れたやつとかいたな。
それくらいだ。それくらいしか覚えてない。

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極悪
どうも。 サッと読んでクスッと笑えるようなブログを目指して書いています。