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一蘭で人は殺せるか


わあ!!!!!!
わあ!!!!!!!!

このように、隣の人が驚いた声に驚いてしまう現象をビックロニシティと言う。
嘘だから信じないでほしい。


家の廊下で曲がった際に猫と鉢合わせると猫が飛び上がる。
それにこちらも驚く。猫は助走なしで胸ぐらいまで飛んでくる。
確かにすごいが、僕が捕食者だったらどうするのだ。
飛んだはいいがそこから着地するまでは無防備極まりない。
猫としてどうかと思う。

しかし僕も猫のことを笑っていられない。



半年ほど前、友達のモカと富士急ハイランドに行った。
僕はそれが富士Q初体験で、かなりドキドキしていた。
大学一年の頃行ったユニバ(ユ↑ニバではなくユニ↑バ)のフライングダイナソーが僕の中でトップだった。
(一緒に行くはずだったうちのひとりが5時間ほど遅刻してくるというハプニングもあった。)

富士Qはモカの言う通りめちゃくちゃ怖く楽しかった。
ドドンパは「し、し、し、ししししししししぬ……!!!」と思ったし、富士山に至ってはあんまり覚えてないほど怖かった。
寝起きのIKKOさんみたいな声になった。

しかし問題はそこではない。
ジェットコースターは普通に楽しかった。
並んだ甲斐あった。
問題は、ホラー系アトラクションだ。

僕はホラーが苦手だ。ホラー映画もマジで苦手だし正直LUCYもデッドプールもしんどかった。
病室のシーンだけで緊張する。

(戦慄迷宮は幸い休みだったので)隣の「血に飢えた病棟」というアトラクションに入った。
なんとこのアトラクション!!!!10人そこらが一緒に建物に入り、それぞれ仕切りのついた椅子に座ってヘッドホンをするというアトラクションなのだ!!!!
壁に向かってひとりなのだ!!!(うまくイメージでくない人はラーメン屋の一蘭を想像してほしい)
ひとり!!!!ひとりなのだ!!!!!無理すぎる!!!待って待って早く言ってよ無理無理r、kdfjhゔぃうdbfvkv。kんヴァ;ぢおhヴ…

始まってしまった。
参加者の年齢層は若く、中には幼い子もいる。どうなってんだ。

ヘッドホンから音が聞こえ始めた。
音と椅子の震えにより後ろで恐怖の手術が行われている様子がイメージできる。

マジで発見なのだが、僕は無意識にお花畑のことを考えていた。
たくさんの花に、飛び交う虫、鳥、鹿。
お花畑なんて、行ったことないのに。

しかし音がどんどんリアルになってくるし椅子も震えている。
隣でモカは死んでないか。
もしかしてここにいるのは僕だけじゃないのか。
ここはどこなのか。
くそう、仕切りも開かない。一蘭を見習え。
ああお昼に食べたハンバーガーでそう。


ガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!

「わああああああああああああ、あsdjh技雨sdがlゔぁbsv。kjsビウldsbkc。・・・・・!」

気付いた時には僕はヘッドホンを外していた。
手元のヘッドホンからは小さな叫び声が聞こえていた。


はあ、もう無理だ。諦めて後ろを向いて待っていよう。

後ろを振り向いたら、反対側の壁には僕より10は年下であろう子がヘッドホンをしながら楽しんでいた。


日本の未来に幸あれ。


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極悪
どうも。 サッと読んでクスッと笑えるようなブログを目指して書いています。