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フランスの旅(8)パリからノルマンディー地方の古都ルーアンへ
朝8時に起き、荷造りをした。そしてチェックアウトし、昨日と同じパン屋さんでカボチャとニンジンのキッシュとチョコのブリオッシュを食べ、出発。
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オペラガルニエ前で、パリ在住のソプラノ歌手、松井菜穂子さんとお会いする。この奇跡的なエピソードは、先日バズったツイートのとおり。
パリでまた、奇跡的な出会いがありました。
— 中村洋太 (@yota1029) November 15, 2023
実は2日前、オペラガルニエの見学チケットを、日時指定を間違えて購入してしまいました。14日10時半で買うべきところを、15日10時半で買ってしまったのです。… pic.twitter.com/lcjmWB6Kuw
反響が凄まじく、1500いいねがつき、約20万人に見られてビックリしている。
松井さんと再会を約束してお別れし、サン・ラザール駅まで10分ほど歩く。オルセー美術館で、モネの描いた『サン・ラザール駅』を観たが、その当時の面影は、現在も感じられた。
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蛇行するセーヌ河を縫うように列車は走った。もし無事に自転車旅ができていたら、こういう景色の中を走ったのだろう。
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パリから1時間15分で、ノルマンディー地方の古都ルーアンに到着。しかし外は大雨だったので、しばらく駅構内のパン屋さんでコーヒーを飲みながら原稿を書くことに。しかし、ここで驚いたことが。
フランスにおける普通のコーヒーは、「エスプレッソ」を指す。おまけにこの国でのエスプレッソは超絶量が少なくてとても飲んだ気がしないので、アメリカーノ(café allongé)を注文した。たっぷり、ゆっくり飲みたいから。
そしたら、このアメリカーノでさえ、また衝撃的に量が少ない!
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思わず「これ本当にアメリカーノ?(何かの間違いでは?あるいは意地悪でメチャクチャ少なくしてる?)」と尋ねてしまったが、「そうだよ」と動じないから、少なくともこの店ではこれが標準なのだろう。こんなに微量のアメリカーノは初めてだ。ちょっと悲しい。普段日本で飲んでいるような「普通のブラックコーヒー」が飲みたいだけなのに、この国でそれは「普通」ではなく、簡単には辿り着かない。日本のスタバが恋しい。。。
コーヒー文化の豊かなオーストラリアでは、「スタバなんて、コーヒーを楽しむ場所ではないね」という感じで低く見られていたけど、フランスでは、(ぼくにとっては)ありがたい存在だ。ドリップコーヒーはなかったし、味はイマイチだけれども、たっぷりとブラックコーヒーが飲める。良い悪いの問題ではなく、フランス人との好みの違いだけどね。
雨が上がったので、スーツケースをゴロゴロ引いて宿へ向かう。振り返って眺めた駅舎は、アールヌーヴォー様式でユニーク。
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街の様子を眺めながら、20分歩いた。「街そのものが博物館」と謳われるルーアン。確かに、歩いているだけでワクワクしてくる街だった。中心部のマクドナルドは木骨組みの建築で、まるでおとぎ話の世界。
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街のシンボルである大時計(14世紀の天文時計)をくぐると、念願の大聖堂と出会えた。でかい。あとでまた来よう。
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ホテル「vieille tour centre rouen」にチェックイン。8000円で泊まれたようやくのひとり部屋。狭いし設備も古いけど、嬉しい。誰にも気兼ねなく過ごせる。荷物を下ろして観光へ。
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まず、パリからずっと続いているセーヌ河を見に行った。セーヌ河クルーズの船も見えた。
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この近くの街並みも素晴らしかった。
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そして大聖堂へ。モネは2年ほどの間に30通りもの『大聖堂』を連作として描いた。同じような構図なのに、天候や時間帯によって表情が変わるその姿を、幻想的に描いた。
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建設開始から約400年の年月を経て、1544年にようやく完成したゴシック様式の大聖堂。尖塔の高さは151メートルあり、1876年から1880年までの間、世界で最も高い建築物だったそう。
内部の荘厳な雰囲気にうっとりした。ぼくはイヤホンを装着し、フォーレのレクイエムを聴きながら広い内部をゆっくりと一周した。細かな装飾、光の差し込むステンドグラス、巨大な石柱、聖人たちの石像……。中世フランスに降り立ったかのようなまどろみ。クリスチャンでなくとも、涙が出てきそうだった。人間のとてつもない営みに。ここに来られて良かった。
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人で賑わっていたお店「Maison Vatelier」を覗いてみると、大きなブリオッシュが見事だった。
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そしてピスタチオとチョコのクロワッサンが珍しく、かつ美しかったので買ってみた。2.1ユーロ。おいしかった。
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「鉄工芸美術館」へ行ってみる。無料。ルーアンの美術館はいくつかあるが、全部無料らしい。
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ここは期待せず入ったが、とても良かった。まず教会の建物がそのまま展示に使われていてユニーク。そして看板、門扉、階段の手すり、扉叩き、錠前、台所用品、裁縫用具など、多彩な用途の鉄製品が展示されている。コーヒーミルもあった。生活に根付いたものだから、特に説明がなくても大体のものは用途がわかり、おもしろい。
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その後、「ルーアン美術館」へ。ここもやはり無料だけど、内容は充実。シスレーの美しい作品や、モネの『ルーアン大聖堂』もあった。この街で見ると感慨深い。
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最後にサクッと「陶芸美術館」へ。数百年前の陶磁器がたくさん展示されていた。
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ルーアンはジャンヌ・ダルクが火刑にかけられた街。そのため、ジャンヌ・ダルク教会があり、外観はとてもユニーク。しかし行ったときにはもうクローズになってしまった。残念。
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市場でチーズや魚、野菜の美しいディスプレイを眺め、バーガーキングでトリプルチーズバーガーを食べて宿に戻ってきた。
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