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卓越したオペレーションによる、競合優位性の創出と顧客への体験的価値の提供

弊社では卓越したオペレーション(オペレーショナル・エクセレンスを創業当初から意識し、競合優位性の一つにすべく注力しています。また、オペレーションを洗練させることで、顧客が受け取る体験的価値(サービス活用の一連の体験を通した価値)の向上を目指しています。

今後の社内方針を言語化するためにも、卓越したオペレーション・競合優位性・体験的価値について、整理したいと思います。


①卓越したオペレーション(オペレーショナル・エクセレンス)とは?

様々なオペレーションや社内のバリューチェーンを形式知化し、標準化し、データ起点で回していくことです。

オペレーショナル・エクセレンスの知見が欠けていると

・業務が属人化しスケールできない
・業務が最新版に更新されずに陳腐化する
・業務が可視化されず全体の連携ができない
・業務ノウハウを強みとして蓄積できずに、持続的競合優位性を高めることができない

といったことが起こります。


②卓越したオペレーションを構成する要素

卓越したオペレーションの要素は、仕組化・標準化・自動化・言語化・可視化だと考えています。何か一つのオペレーション改善で強みとなるわけではなく、会社全体としてその5要素を末端まで極め続けることが重要です


③卓越したオペレーションの例

オペレーションが強みとなっている会社の代表例として、トヨタやキーエンスが上げられるでしょう。トヨタ生産方式やキーエンスの営業の仕組化は強力な競合優位性となっています。


弊社では、下記を実施しています。

マーケ・セールス編

「誰がやっても一定以上の成果が出るように標準化すること」を意識して体制構築しています。その上で、セールス担当者の役割は、ホスピタリティ溢れるヒューマンタッチでの価値提供です。仕組化と標準化を徹底して進めつつ、「対人だからこそできること」に注力します。

一例として、下記のように問い合わせ後のサンキューページにて、ユーザーが簡単にカレンダーから商談設定できます。「日程調整のやりとり」は人がやっても機械がやっても変わりません。youcanbookmeというツールを活用することで、ISがテレアポする必要もなく、FS担当者のgoogleカレンダーに商談が自動追加されます。これにより、月間数十件の商談が自動で設定されています。

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こちらはyoucanbookmeという海外のツールです。日本の日程調整ツールも使ってみたのですが、youcanbookmeの方が機能が明らかに多くカスタマイズ性があります。

他にも、

・問い合わせ直後に自動メール配信
・問い合わせ後5分以内架電するためにslackチャンネルに自動通知
・自動メール文面に商談設定できるリンク(youcanbookme)を追加
・メール文面は用途に合わせて20パターン近くsalesforce上にテンプレ化
・FSの直近10商談にてアンケート満足度8未満の場合対応を一時stop
・ISトスアップの際の質問項目型化(FS商談時に受注率高めるための課題深掘り)
・salesforceでモニタリング項目を必須入力に
・pardotにてステップメール配信の仕組化
・顧客からの改善要望がslackに自動投稿され全員が閲覧できる

などを実施しています。


採用編

弊社では、他社の10分の1の工数で採用ができていると思います。毎月5~10人採用しているのですが、工数としては、代表村岡の20時間/月のみです。オペレーションの簡素化、採用基準の言語化、オープン化が肝になっています。

・1メッセージで面談設定までできるようにテンプレ化(1候補者の面接設定に1分もかからない)
・日程調整はyoucanbookmeで自動調整
・面接はgoogle meetのオンライ面談1回のみ
・会社情報を資料にして可視化()
・wantedlyに募集職種や求人内容を全て言語化

などを実施しています。

下記の会社説明資料は10月に公開して以来、4ヶ月で15,000回以上閲覧されています。(可視化・言語化)


wantedlyで職種別に求人を全て可視化しています。


社内体制編

社内の情報共有としては、notionが非常に便利です。ドキュメントや社内共有は全てnotionに集約・オープン化しています。

・各社員メンバーの自己紹介をnotionにまとめる(言語化)
・月次経営会議の録画共有(言語化・可視化)
・経営方針をnotionにまとめる(言語化・可視化)
・slackをオープンチャンネル化しコミュニケーションを集約(可視化)

など。

■notionに記載していること
・各メンバーの自己紹介
・入社 / 職種マニュアル
・定例MTG議事録
・経営戦略
・新規事業のサービス構想 / 要件定義
・顧客向けQ&Aページ
・組織図 / 各自の役割一覧

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繰り返しになりますが、仕組化・標準化・自動化・言語化・可視化できることは極め続けることが重要だと考えています。


④卓越したオペレーションを築く目的

卓越したオペレーションを築く目的は3つです。

A. 対競合:競合優位性の創出
B. 対顧客:体験的価値の提供
C. 対社内:エンゲージメント向上

④-A. 対競合:競合優位性の創出

卓越したオペレーションを組織の末端まで浸透・徹底することで、強力な競合優位性を作ることができます。例えオペレーションの内容が公開され分析されても、全ての現場で徹底することは非常に困難です。それこそが競合優位性となります。

競合優位性に関しては、こちらの記事が非常に参考になります。(僕は何回もこの記事を読み返しています。)

オペレーショナルエクセレンスの難しさは、その仕組みではなく、組織の一貫性/末端までの浸透度や徹底度にあるからです。トヨタの工場であれば生産現場を見学もでき、仕組みを理解することもできます。マクドナルドも吉野家もノウハウはバレバレです。ノウハウがわかっても、それを全ての現場で行うことがいかに難しいか。それこそがMoatなのです。オペレーショナルエクセレンスというMoatの源泉はノウハウではなく組織力です。


④-B. 対顧客:体験的価値の提供

体験的価値とは
サービスに出会ってからサービス利用全体を通した体験(UX)としての価値です。
サービス全体を通してワクワクする体験ができる、サービスを使うことが毎回楽しみになる状態です。体験的価値には、世界観×UXの両軸が必要です。


体験的価値はなぜ重要なのか

技術がコモディティ化すると機能での差別化が困難になり、今後は全ての領域で「体験」が最大の差別化要因になります。近年台頭しているD2C領域は、機能の差別化は全くと言っていいほど無く、世界観×体験をいかに作り込めるかが勝負となっています。今後は、SaaS領域も同様に世界観×体験の作り込み具合が重要になると考えます。

下記の本が非常に参考になります。


体験的価値を高めるために

テックタッチとヒューマンタッチを融合した、卓越したオペレーションの構築が重要です。

テックタッチ:技術での顧客との接点(人的工数0)
ヒューマンタッチ:サービス担当者と顧客との接点

テックタッチにより、「人がやらなくて良い仕事」を決めて「自動化」します。その削減できた工数で、「人にしかできない仕事」(=ホスピタリティ溢れるヒューマンタッチ業務)に時間を割くことが重要です。

ヒューマンタッチの具体例としては、使い方に関して気軽に質問できたり、担当者の対応が丁寧で素早かったり、ユーザーコミュニティに参加できたりするなど、サービスを使うことが毎回ワクワクするような仕組みです。人にしかできない本質的な仕事のみを人が時間をかけて対応することで、体験的価値の向上に繋げることができます。

## 体験的価値の他社事例イメージ
ビズリーチ:サービス導入時に社長からの挨拶メッセージ
Offers:サービス導入時にSlackのコミュニティ招待。ユーザー1人に対し、先方は16人体制でフォロー
Offers:ユーザのサービスに対するTweetに社員 / 役員が反応
notion&ノースサンド:アンバサダー制度
マルケト:ユーザの表彰
コアラマットレス:商品購入で絶滅危惧種に寄付できる
COMP:注文後の手書き(っぽい)サンクスレター
リフカム:リファラルアワード

などなど。オペレーションを作ることが、体験的価値に繋がっていきます。


体験的価値の定量把握

弊社では体験的価値の定量把握として、商談ごとにアンケートをとり、商談の満足度(体験的価値)を定量的に計測しています。直近10商談の平均満足度が8以下の場合は新規商談をストップする仕組みになっています。

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④-C. 対社内:エンゲージメント向上

卓越したオペレーションを構築することで、雑務や単純作業を社内から排除できます。単純作業に時間を取られないことで本質的な業務に集中でき、生産性をあげることができます。また、本人のキャリアに繋がる業務に集中することもでき、エンゲージメント向上に繋がります。

仕事ができる人ほど単純作業を嫌う傾向にあります。単純作業を可能な限り排除することは働きやすさ改善という観点で非常に重要です。


⑤まとめ

社内の隅々まで仕組化・標準化・自動化・言語化・可視化することで、卓越したオペレーションを構築し、競合優位性の創出と体験的価値の提供に繋がります。弊社では引き続きこの方針を軸にオペレーショナルエクセレンスの構築を進めてまいります。


⑥最後に少し会社紹介を。


弊社は「Be Productive 社会の生産性を底上げする」をビジョンに掲げ、Salestech・HRtech領域でSaaS事業を手掛ける創業2期目のスタートアップです。

【事業領域】
①Salestech事業(1つ目の柱)
属性データと行動データを掛け合わせ、BtoB営業の効率を高める企業データベースを構築し「攻めのリード獲得」を支援します。

②HRtech事業(2つ目の柱)
エンゲージメント向上の観点から生産性を高める組織マネジメントツール。サーベイによる組織課題の可視化します。
弊社で大切にしている5つの行動指針


ご興味あれば下記より是非ご応募いただけますと幸いです!mm


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