
「さよならコロナ禍」…インバウンド再開を前に、奇跡の京都を思い出す。
コロナによって重く閉じられていたインバウンドの扉が、再び開こうとしている。
思えばインバウンド最盛期だった2019年あたりは、日本の観光地はどこも異常だった。観光名所はどこも外国人観光客でいっぱいで、外国にいるような気分にさえなったものだ。
■奇跡の京都
その中でも観光地日本代表的な京都は、すごいことになっていた。国内外の観光客に、修学旅行生も入り乱れ、清水寺近くの二寧坂などは、もはやバブル期の原宿のような状態だった。

風情なんてあったものではなく、歩くだけでも大変な京都に、インバウンドの狂乱を感じたものだ。
それが一転、コロナによってインバウンドは完全に止まり、国内の旅行客さえ来なくなった京都がこれだ。

週末にも関わらず、二寧坂も人影まばら、金閣寺にすらほとんど人がいないという、奇跡の京都がそこにあった。

観光に携わっている方々には申し訳ないが、コロナ禍は、日本を感じる絶好の機会だった。静かな京都はとても風情があり、歩いていてとても心地よかったし、いい写真もたくさん撮れた。
他にいくつかの場所に出向いたが、ゆっくりと日本の文化を感じ、学ぶことができたことは、とても良い経験になったと思う。
■ダムが開かれる
コロナ後に行きたい国ランキングは、どこの調査も軒並み日本が一位らしい。
さらに昨今の急激な円安である。ショッピングには絶好すぎる日本に来たい外国人はたくさんいることだろう。今後はダムが決壊したかのように、インバウンド観光客が押し寄せることになるのではないだろうか。
その前に国内旅行に行きたい人は、この一ヶ月くらいが多分最後のチャンス。日本の観光地に行きたい人は、早めに動いたほうがいいだろう。
コロナはまだ終わっていないけど、「コロナ禍」はすでに遠いかなたのように感じてしまう。今ではあの京都も、懐かしい思い出である。
ありがとうコロナ禍の日本。さようなら風情のあった日本。僕らはまた日常に戻っていくのだ。
(コロナ禍 完)