「おじいちゃんがイライラしやすい」を介護福祉士教科書を使って推察してみた
介護の現場や街中で、「どうしてこのおじいちゃんはそんなにイライラしているのだろう?」というシーンに出くわす時があります。
もちろんすべての高齢の方がそうではないという前提ですが、特に男性の高齢の方がイライラしているシーンをよく見かけます。
※独断と偏見が入っているかもしれませんので、悪しからず。。。
わたしが日常生活の中で、「男性・高齢者・イライラしている」というシーンに多く出くわすため、「どうしてイライラしやすいんだろう?」ということを考えるようになりました。
社会背景
現在、70歳~90歳の方は「戦後、著しい経済発展」の中で社会と関わりを持っていました。
■1960年代 所得倍増計画
■1964年 東京オリンピック
■1970年代 第2次ベビーブームで人口1億人突破
■1985年後半 バブル経済 等々
これらの出来事を羅列した結果、現在との違いは『戦後激烈に変化し、個人の経済的「成長」をわかりやすく実感できた』時代だったのではないか?と思いました。
老年期の基礎的理解
老年期の「喪失」「減少」「衰退」をどうとらえるか?がQOLに大きく影響する?
私は、上の老年期の発達課題を読んで、「そりゃイライラしやすいよね」という理解をしました。
この文章を読みながらまた以下の心理学用語を思い出しました。
老年期に「喪失」「減少」「衰退」を味わうと確かに「きついな~」という感覚があると思います。青年期であろうが老年期であろうが、失うことはつらいものだと思います。
これまで仕事などで「成長実感」を非常に感じていた老年期の男性は、「失うことが多い」老年期は「イライラ」するでしょう。マズローの欲求の段階を第5段階から第1段階へ転げ落ちているという感覚を持つ人も少なくないのかなと想像してしまいます。
よい老年期の過ごし方
わたしは、介護現場で「このおじいちゃん本当素敵」という方に何回も出会いました。落ち着いており、笑顔でいろいろなお話を聞かせてくれます。このおじいちゃんも身体機能が落ち、自宅で一人で過ごす時間もあります。
「喪失」「減少」「衰退」を味わっていると思います。しかし素敵なのです。
そんなおじいちゃんになりたいなと思いました。
介護現場からは以上です。