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シティー「降格」の危機⑩ーシティーの勝利?
昨日、シティー対プレミアリーグのリーガル・バトルで、シティーが勝利した。
(速報版として記事を上げさせてもらう。また、しっかりとした記事は書こうと思う。)
まず、大前提として確認して置かなければ、これはプレミアリーグがシティーを訴えている130件もの「争訟」とは、別の事案であるということだ。
シティーがプレミアリーグを訴えているものだ。
また、別の記事で詳述したいが、ざっくり言えば、シティーが違反したとされるのは「古い」ルール(PSR)で、プレミアリーグはそれに基づいてシティーを訴えている。シティーはそれに置き換わった新しいルールの違法性を訴えていた。
新しいルールは、APTと呼ばれ、関連当事者取引を規制するものだ。関連当事者とは、何か。ルールには定義があり、「実質的に判断する」に書かれている。ここでは、訳すと分けが分からなくなるので、我々の目から見て関連があると判断できる者ぐらいに思っていればいいだろう。
関連当事者との取引であると判断されると、その取引が公正な市場価格に基づいて行われたかどうかが問われる。たとえば、シティーの件では、エティハド銀行とファースト・アブダビ銀行とのスポンサー契約が公正な市場価格ではないと判断され、その取引が阻止されていた、これをシティーが訴えていた。シティーは関連当事者性については、疑義を挟んではいない。
このルールの何が違法だったのか。まず、一番大きいのはオーナー株主からの貸付は関連当事者との取引に含まれていないということだ。プレミアの多くのチームが無利息の株主貸付の形でお金を回している。簡単に言えば、資本金とは別に、オーナーである株主がクラブに無利息でお金を貸しているのである。
このことを考慮せずに書かれたAPTは違法であるということだ(株主貸付自体は違法ではなく、探せばいくらでも事例はある。税法上で問題になるがここでの文脈とは違う。)
もう一つは、関連当事者取引の市場価格が公正であることクラブが証明しなければならない、ということだ。これは、契約の自由、市場競争を制限するとされた。
このシティー対プレミアリーグのリーガルバトルは、完全なる非公開で行われている。そもそもの訴状さえ、外部には分からない。ぽろぽろ情報が出てくるので、また情報を整理して書こうと思う。
APTについては、下記に記事を書いたので興味がある方は読んで頂きたい。