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#150 小説でリスクを読み取る第六感を鍛える。

おはようございます。

「小説を読むと想像力が付く。」ということはよく言われています。
なので、エンタメとして小説を楽しむことも然ることながら、実はビジネスの面からも小説を読むことには大きな価値があると思っていますわ。

例えば想像力が付くと、どんな良いことがあるか。
まずは人の感情が理解しやすくなりますね。
「今この人はこんな気持ちなんだ。」「これを言うと気分を害するじゃろうなぁ。」とか、相手の気持ちを察する能力が鍛えられるっちゅうことじゃな。もちろん、相手の気持ちを察しすぎて(=空気を読みすぎて)、本来主張すべきことを主張しなかったり、自分が我慢しすぎたりすることは良くないんじゃけど、基本的には人間関係を円滑に回すことついてデメリットは無いんよね。無意味は争いをする必要は無いけぇなぁ。
じゃけぇ相手の気持ちを察する能力は持っていて損は無いんじゃわ。

他にも頭の中に風景・情景が浮かびやすくなります。
小説内では色々な風景・情景をあらゆる言葉で描写することが多いよね。それを読み取るだけでも自分の表現力が磨かれるんよな。そしてこの能力が上がれば相手に何かを説明するときの説得力が増してくるんじゃわ。色の表現じゃったり、匂いや音のような目に見えないものの表現じゃったり。頭の中のイメージが鮮明になり五感トータルの表現力が増すけぇ、説明も上手くできるようになるんよね。

このあたりは「小説を読むメリット」として一般的に言われとると思うんじゃけど、実はさらに踏み込んだメリットがあるんです。

先日「認知的完結欲求」という言葉を目にしました。
恥ずかしながらわしはこの言葉を知らんかったんじゃけど、これは「問題に対して確固たる答を求め、曖昧さを嫌う欲求」とあります。筑波大学の研究では「認知的完結欲求が高い人は認知的衝動性が高く、十分でない情報からすぐに判断するが、認知的完結欲求の低い人は熟慮的で即座の判断は避けてざまざまな情報を考慮する」ともあります。
これがかなり興味深いんじゃけど、認知的完結欲求が高い人は、意思決定をするときにすぐに結論を出したいと思ってしまうらしいです。
即断即決が必ずしも悪いことではないし、判断は早いに越したことはないんじゃけど、ここで重要なことは”十分でない情報からすぐに判断する”ということなんじゃろうね。見切り発車で判断をしてしまうと。つまり、視野が狭くなり、十分な情報がないまま判断してしまう危うさがあるんじゃろうね。

ほんで、小説を読む人はこの欲求が低い傾向があるとのことです。
よくよく考えてから行動するということですね。加えて、この行動が大事になってくるのは前向きな想像をする時よりも、後ろ向きな想像する時なんじゃないかと思うんじゃわ。いわゆるリスクヘッジを図る時ですな。
例えば「Aを選ぶとこんなリスクが発生するから、Bはどうか」など、あらゆる可能性を頭の中でシミュレーションできるようになります。
これってサスペンスやミステリー小説を読むときの思考回路と同じよね。「この登場人物は裏がありそうじゃな・・・」「このままじゃ絶対に罠にハマってしまうわ」みたいに、読む時には無意識にリスクヘッジを考えながら読んどるし。
これが現実のリスクヘッジにも繋がるんですわ。
色々なことを考えながら物事を進めるけぇ、こういう人がOODAループ(観察→状況判断→意思決定→行動)のように動きながら改善を繰り返すという手法を取れば、リスクヘッジを取りながら進めることができるので、結果的に安全にゴールにたどり着けるんよ。

今までは「小説で養われる想像力=前向きな創造力」というイメージが強かったけど、実は「リスクを予測する力=後ろ向きな想像力」の方が現実では重要なんじゃないかと思っていますわ。
「事実は小説よりも奇なり」と言われるように現実世界の方が波乱万丈に満ちとるけぇ、想像力を養いながら受身が取れるようにしとかんといけんね。
わしもいつか「倍返しだ!」を使う機会を虎視眈々と狙っとかんといけんなw

わっしょい(・∀・)ノ

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