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#151 紙の本の匂いが記憶を辿る旅の道しるべに変わる。
おはようございます。
家や職場に香りが出る小瓶を置いている人っていますよね?
商品の名前がようわからんのじゃけど、小瓶に割りばしみたいな棒をぶっ射して香りがフワーっと出るやつね。(表現に語彙の過疎化が見られるw)
あれを置くとオシャレに見えるし、リラックス効果もあるらしいけぇ、わしも家に置きたいんよな。まぁ嫁さんが香りに敏感じゃけぇ、実現には至ってないんじゃけどね。
さて、そんな「香り」について本の視点からも考えてみました。
本屋さんに行くと独特の匂いを感じることがあるんよね。例えば、丸善とか紀伊国屋書店とか新刊書店はインクの清々しい香りがするし、中古本を扱うBOOKOFFは古紙特有の落ち着いた匂いがすると思うんよ。それって、ただの紙とインクの香りじゃなくて、心に働きかける特別な匂いなんじゃろうなぁと思ったりもします。
なんでかって言うと、人間の五感って記憶と結びつきが強いんよね。
子供の頃に見た景色とか、デートで食べた味だとか、こういうのって結構覚えとるし、嗅覚にも同じことが言える思うんよ。香りを通じて記憶や感情に訴えかける力がるんよ。
それは本の香りにもあると思うんじゃわ。例えば、図書館の独特な香りとか学校で使った教科書の匂いを感じると、その時々の思い出と繋がることがよくあるんよな。
そもそも香りは脳の「海馬」っちゅう記憶を司る部分に直接アクセスするらしいけぇ、思い出や感情を呼び覚ます力があるらしんじゃわ。じゃけぇ、本の香りを感じることで昔読んだ絵本や教科書の記憶が蘇るし、それによって「過去の自分」と「今の自分」が対話することもできるんよ。
また、その本の香りというものは電子書籍にはない魅力じゃと思います。
もちろん電子書籍には電子書籍のいい面があって、持ち運び面だとかコスト面だとか、それは「本を読む」という行為のハードルを下げて、すそ野を広げるのには素晴らしいツールじゃと思っています。
一方で「持つ」「めくる」といった触感を感じる紙の本には、電子書籍にはない「香り」といういい面もあるんじゃわ。触感×嗅覚がアナログの体験を加速させ、デジタルに囲まれた現代人の一時の癒しになると思うんよ。本を読むとリラックス効果があるっちゅうのはこういうところにもあるんじゃろうなぁ。
それにはリアルとしての人の手が関わっとるというのもあると思います。
新刊にはそれを製本するために携わった人たちの手が、中古本にはこれまで読んできた人たちの思いや記憶の手が関わっとるけぇなぁ。それが香りとなって出てくるんじゃろうね。そういうところから歴史を感じ取るのも面白いと思うわ。
最後に、本を読む時に「周囲の香り」を意識するとまた面白い読書体験になるんじゃなかろうか。
カフェで読むならコーヒーの香ばしい匂いを感じることができるし、公園とかで読むなら植物の香りを楽しむこともできるし。そして、旅先で本を開けばその土地の空気感や匂いが加わって、また特別な読書体験になるじゃろうね。
紙の本はただの「読む」だけじゃなくて「香る」「触れる」「感じる」という豊かな体験を与えてくれるツールじゃと思うんよ。電子書籍も便利じゃけど、それはやっぱり紙の本でしか体験できん魅力なんよなぁ。
じゃけぇ、紙の本を読む時には「香り」も意識して読んでみてください。
まぁ実際に鼻をくっつけてフガフガしようると、周囲から「この人、大丈夫か?」と白い目で見られるけぇ気をつけんといけんけどねw
わっしょい(・∀・)ノ