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【Voicy】家庭での印刷が増加、オフィスでの印刷は減少 #これからのトレンド(2021.10.13放送)

こんにちは、吉塚康一です。私は会社経営の傍ら近代史を研究し、「百年ニュース、毎日が100周年」という放送をお送りしています。本日はVoicy編集部が募集中の「#これからのトレンド」というテーマで放送を収録してみたいと思います。タイトルは「家庭での印刷が増加、オフィスでの印刷は減少」です。よろしければ最後までお付き合いをお願いします。

私は普段、株式会社キュリエという会社の経営をしています。主にインクカートリッジやトナーカートリッジ、プリンターや複合機のなかに入っている消耗品を扱う会社です。サードパーティーのオフィスサプライ品といいまして、純正品ではない、再生品いわゆるリサイクル品や、互換品いわゆるコンパチブル品を主に取り扱っています。2005年に私が三井物産を10年目で辞めて、独立・起業した会社です。お陰様で現在17期目に入りまして、なんとか順調に成長することが出来ました。

さて「これからのトレンド」というテーマですが、私が所属してるオフィスサプライ業界に関して、少し話してみたいと思います。印刷関連の需要はペーパーレスのトレンドで切り離して考えることが出来ません。長期的に紙の需要が減少していくことは確実で、その影響を受ける、つまり負のインパクトがあるのは間違いありません。そのため各社とも新規事業の開発に忙しい、というのが実情です。

特にペーパーレスの影響が大きいのは、オフィス印刷です。事務機市場はペーパーレス化の流れで緩やかな縮小傾向、具体的には年間2%程度の速度で縮小してきたわけですが、新型コロナウイルスの感染拡大で縮小ペースが加速しています。現在コロナの収束が見えかかっていますが、アフターコロナとなっても、リモートワークの定着でコロナ前には戻りません。今後の印刷量は年率4~5%程度のスピードで縮小していくと考えられています。この数字はリコーの山下良則やました よしのり社長が9月24日付けの日本経済新聞(↓)で語っていたものです。

一方で同じ印刷市場でも今回のコロナで活気づいてるセクターがあります。それは家庭印刷の分野です。我々の会社もその恩恵にあずかっているわけです。インクジェットプリンターが品薄だと言う話をお聞きになった方もいるかも知れません。家電量販店に買いにいったら4カ月待ちと言われた、などという話がTwitterでも上がっています。これは半導体不足の供給問題の影響もあるのですが、実は需要が大きくなっていることも関係しています。

テレワークにより、会社ではなく家庭で印刷する機会が増えています。テレワークを進めるために、会社で個人用プリンターを買って配布する例もあれば、自宅にプリンターがあることがテレワーク希望の条件の会社もあると言われます。そこに付け加えて現在急激に増えているのが、家庭での学習印刷需要です。今までは学校や塾でプリントをもらってきていたものが、自宅で印刷してください、という形でPDFなどの形式で配信されることが当たり前になってきました。特に繰り返し練習する計算問題や漢字書き取りなどは、自宅で印刷するケースが増えています。そもそも入試の受験票自体が、郵送ではなく、自宅での印刷に切り替わっています。自宅で印刷する場面が非常に増えているわけです。

これらの理由から、エプソン、キヤノン、ブラザーという日本の小型プリンター3社は足元で売れ行きが絶好調です。これは日本だけに限ったことではなく、世界中で同じような現象が発生し、今はインクジェットプリンターが世界的に品薄になっている状況です。この流れ、つまり家庭印刷の増加という流れは、コロナ禍による一時的なものなのでしょうか。どうやらそうではないようです。一度始まったテレワーク、リモート学習の流れは、容易にもとには戻らなそうです。ということは、家庭印刷は、新しいトレンド、これからのトレンド、として定着していくのではないかと考えています。

ということで、本日は「#これからのトレンド」「家庭での印刷が増加、オフィスでの印刷は減少」というタイトルでお送りいたしました。もしご参考になったのであれば大変嬉しいです。そして是非是非フォローを宜しくお願い致します。以上「100年ニュース」「毎日が100周年」吉塚康一でした。ご機嫌よう。


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