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1921(大正10)4月14日(木) アメリカの経済学者トーマス・シェリング(Thomas Schelling)がカリフォルニア州オークランドで誕生。1951ハーバード大学経済学博士,1958ハーバード大学教授。1960「紛争の戦略-ゲーム理論のエッセンス」を発表。2005ノーベル経済学賞受賞。2016死去,享年95。

1921(大正10)4月14日(木) アメリカの経済学者トーマス・シェリングがカリフォルニア州オークランドで誕生しました。

サンディエゴ高校を卒業後はカリフォルニア大学バークレー校に進学し、1944経済学の学士号を取得。さらに1951ハーバード大学経済学博士号を取得しますが、この間、1948年から1953年までヨーロッパのマーシャルプラン当局やホワイトハウスでも勤務しました。政府を去ったのちイェール大学経済学部の研究員を経て、1958ハーバード大学経済学部の教授となりました。

1960『紛争の戦略-ゲーム理論のエッセンス』を発表、さらに1966『軍備と影響力-核兵器と駆け引きの論理』を発表し、ゲーム理論の分析を通じた戦略研究の権威としての地位を不動のものにしました。また1980年にジミー・カーター大統領の委員会議長を務めて以来、地球温暖化の議論にも関与しました。トーマス・シェリングはマーシャルプランでの経験を生かして、地球温暖化への取り組みは交渉の問題であると主張しました。

2005ノーベル経済学賞を受賞。2016股関節骨折後の合併症によりメリーランド州ベゼスタの自宅で死去,享年95でした。シェリングの家族は彼のノーベル賞メダルを競売にかけ、18万7,000ドルを獲得、全額を人種差別に対する抗議運動と啓蒙活動で知られる南部貧困法律センター(略称SPLC、Southern Poverty Law Center)に寄付しました。

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トーマス・シェリング

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トーマス・シェリング『紛争の戦略―ゲーム理論のエッセンス』勁草書房,2008。原著は1960発表"The Strategy of Conflict"。核抑止,限定戦争,奇襲攻撃など国際政治上の問題をつきつめて分析し,交渉,コミットメント,脅し,約束など人間社会に普遍的な問題を原理的に考えました。





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吉塚康一 Koichi Yoshizuka
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