【Voicy】#朝型か夜型か 夜の集中力にも限界がある(2021.11.28放送)
こんにちは、吉塚康一です。私は会社経営の傍ら近代史を研究し、「百年ニュース、毎日が100周年」という放送をお送りしています。本日はVoicy編集部が募集中の「#朝型か夜型か」というテーマで放送を収録してみたいと思います。タイトルは「夜の集中力にも限界がある」です。よろしければ最後までお付き合いをお願いします。
さて「#朝型か夜型か」というトピックです。私は基本的には夜型です。誰にも邪魔されない静かな夜更け、これは至福の時間といってもいいかも知れません。たいへん集中力が高まると思います。冷静に考えると、1日の終わりで疲労しているはずなので、体力が低下して、頭の回転も鈍り、効率が下がっているはずなのですが、体感的にはむしろ集中力が上がっているような気がします。
しかしそれにも限界があります。起床してからある一定の時間、具体的には17時間が経過すると、効率が恐ろしく下がるという研究報告があるようです。
大嶋祥誉さんが2020年8月に出された『マッキンゼーで学んだ速い仕事術』という御著書があります。アマゾンのキンドル・アンリミテッドで読むことが出来ます。こちらの本はスピード感のある仕事のやり方を教えてくれるものなのですが、その初っ端の章で「なぜ夕方以降は集中できないのか」ということに関し説明がなされています。
朝のほうが生産性が高い。朝は高い集中力で仕事がサクサク進む一方、夕方以降になると思考にノイズが生じ、ノイズに振り回されると。思考のノイズとは「新型コロナの感染状況はどんな感じか」とか「今度の週末はどうしようか」というような内容です。そのままネット検索に流れて行って仕事が止まってしまったりすると。確かにそんな感じがあります。
大嶋さんによりますと、オーストラリアの研究グループがそれを裏付ける研究成果を発表しているとのことで、起床後12時間から13時間までは十分に覚醒して仕事が行えるが、17時間を超えると人間は「ほろ酔い」状態と同じくらい集中力が低下するとのことです。つまり朝7時起床の人は、20時までは十分に覚醒しているものの、午前0時以降はビール中瓶で1~2本飲んだような状態になると。
そして最も気を付けたいのは慢性的な睡眠不足です。スタンフォード大学のウィリアム・デメント(William C. Dement)教授は「睡眠負債(Sleep Debt)」という概念を提唱しています。睡眠不足による健康リスクの増大に警鐘を鳴らすものです。睡眠負債が積み重なると、メンタル疾患やがん、認知症のリスクが高まると。1日でも夜更かしをすると睡眠負債が発生し、その回復までに2~3日が必要となるという研究です。
とはいえ単純にすべての人が朝型人間になれるとも限りません。年齢のせいでだんだん早起きになる、という話もありまして、私の場合はどちらかと言えば、朝はやく目が覚めるいうよりも、深夜・夜中に目が覚めてしまうことがあるのですが、そのときは無理してすぐに寝ようと焦ることはせずに、それなりに活動して二度寝するという感じです。
人間いろいろ、睡眠のかたちもいろいろだと思います。人間の性格が様々なように、その人に適合した睡眠のタイミングも様々なものがあるのではないかと思います。特に夜型人間は「夜に強い」というよりも「朝に弱い」ことが特徴と考えられますので、無理に朝から活動するのは逆に良くないかも知れません。睡眠のダイバーシティーも認めるべきでありましょう。あまり朝型生活を理想視し過ぎるのはよくないかなと思っています。
むしろ重要なのは、起床してから集中力を継続できる、維持できる時間には限界がある、という点を押さえることです。朝でも夜でもいいが、長く起きていたら集中力が切れる。そして睡眠が全体的に不足すると健康を害す。ここだけ押さえておけばよいと思います。
ということで、本日は「#朝型か夜型か」「夜の集中力にも限界がある」というタイトルでお送りいたしました。もしご参考になったのであれば大変嬉しいです。そして是非是非フォローを宜しくお願い致します。以上「100年ニュース」「毎日が100周年」吉塚康一でした。ご機嫌よう。
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