この時期増えるよ!シンスプリント!
新年度始まってすぐに、シンスプリントは中高生を中心に増加する印象があります。
特に新入生で多く発症し、運動中や運動後に現れるスネの骨内側の痛みや腫れが徐々に強くなるのが特徴です。
まず、シンスプリントにおいて科学的に明らかになっていることを挙げていきます。
①ランナーにおいて発症率が高い
②危険因子
・女性>男性
・高いBMI
・足部内側縦アーチの低下
③発症には筋そのものよりも筋膜による伸張ストレスの方が関与している可能性がある
言い換えるとこんな感じに。
・走行距離が多い種目、またそういった種目でなくとも練習の一環として走り込みを行う場合、発症のリスクが上がる
・扁平足だとシンスプリントになりやすい
・肥満度の高い方は足部アーチを保持する筋肉や下腿の筋肉に過剰な負荷がかかりやすい。また、アーチが潰れて扁平足になりやすい
・女性の方は男性と比較して筋力が弱く、また軟部組織の柔軟性が高いためアーチが低下しやすい
・下腿全体の筋肉の張りが発症に影響する
上記を踏まえて、
対策としては以下のようなものが挙げられます。
・負荷は急激にではなく段階的に上げ、オンオフのバランス・メリハリをしっかりと
・オフで体重が増えた方は要注意!増えすぎてしまった場合は食事療法も併せて減量を
・アーチを保持する足部内在筋を鍛えましょう
・ふくらはぎの筋肉のこまめなケアを!
進学をして練習量が急激に増えること、引退後しばらく運動をしていなかったが、急に再開したことなどが原因として考えられます。
コンディションが整っていない新入部員に対して、いきなり「お前ら新入部員は体力作りのために走り込みだ!」なんていう指導者は論外です。
疲労は急激に蓄積しますが、フィットネスは急には高まりません。
ぜひ、計画的なトレーニングを。
文献
・Sports Physical Therapy Series⑨ 下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎:筋・腱・骨・骨膜 第1版
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