我が美容室がやるべき組織変革について。

こんにちは、FUKASEです。

私は東京の表参道にある小さな美容室で店長をやっています。

店舗情報

店舗数3店舗

従業員数14人

創業6年目

私は経営者ではないのですが、勝手に今後の美容室経営のあり方、するべき組織変革について考えている事を備忘録としてここに残したいと思います。

最も重要なリソースは何か?

美容室経営で私が最も重要だと思うリソースが二つあります。

誤解を恐れずに言います...

① 人(従業員)

② 金

2022年以降サスティナブルな美容室経営は人(従業員)の生き方にフォーカスしていく必要があると思うからです。

本来であれば、ここは”お客様ファースト”と書きたいのですが、経営に関してはあえて人(従業員)だと思います。

日々のオペレーション(営業時間)は間違いなくお客様ファーストで物事は進んでいきますが、従業員がイキイキと働く環境こそが”持続的に”売れる美容室なのではないか?と思うからです。

 私は1989年生まれで32歳なのですが、10年前には検討もしないような働き方、趣味嗜好、考え方までも変わってしまいました。

私の年齢で中堅といったところで大多数が20代です。

生き方や考え方、お金や時間に対する価値観が本当にそれぞれあります。

これだけ価値観の違う人間が同じ環境で働くには今までの仕組みではもう限界が来ていると思うのです。

今までの美容室の仕組み

新卒で入社▶︎アシスタント3~5年程度▶︎スタイリストデビュー▶︎店長or独立

ここまでの工程を10年~15年で進んでいきます。

アシスタント時代はお金も時間もありませんし、いざスタイリストデビューしてもお客様が付かなければアシスタントと給料はほぼ変わりません。

ちなみに私がアシスタントだった当時は1日に17時間程度の拘束時間で月6回のお休み月給は145,000円(国民年金や住民税はここから引かれる)でした。

この状態で成り立っていたのは時代背景が最も強かったのではないか?と思います。

カリスマ美容師ブームに乗ってイケイケな業界だった2000年代初期の空気感の中、とうに時代の産物だったと言える幻影のようなものを追いかけていた若者が死に物狂いで頑張っていたように思い返せます。

大量生産、大量消費からオートクチュールへ

一昔前の美容室は大型サロンでお客もスタイリストも大量にいて、経費を大量に浪費しながら売り上げを伸ばしていく...

そんな時代から一人一人に合ったデザインと接客スタイルにこそ価値を感じるお客様が増えてきているのではないだろうか?

しかしそのニーズに応えるためには、経費をうんと下げるか?販売価格を高くしない限り何処かにしわ寄せが来てしまうのは確実です。

しわ寄せが従業員に来れば離職していくし、会社に行けば倒産していきます。

これからの戦略は売り上げを伸ばそうとしない事

会社が倒産してしまったら元も子もありませんが、今までのようにひたすらに集客至上主義、で売り上げを伸ばしていくことにフォーカスしていてはイタチごっこです。

お客様の満足度も働き手の満足度も低い状態になってしまっては生きてる意味に疑問を感じてしまわないだろうか?と思うのです。

平均寿命が100歳を超えてくると言われているこの時代に必要なのは幸せな労働環境や健康、人間関係だからです。

ここまで言語化していないにしても、現代の若者(私も含め)は上記のようなことを肌感覚で感じているのではないかと思います。

具体的な変革内容

①正社員雇用を止める

②フレックスな働き方

③完全歩合制で自由と責任を与える

従業員を会社やお国に”おんぶに抱っこ”状態から脱却させる事

そして、自立した個人が集まる疎結合的な集団を目指す為です。

結果的に会社としても余計な経費やコストを抱える必要が無くなり、社員の自立を促すことができると考えています。

変革をするにあたっての難点

①既存の正社員を委託契約にしなくてはいけない(説得が難しい)

但し、全員を委託にする必要はなく一部会社のフォローに回ってくれる人材がいると理想的

②アシスタント業務は誰がやるのか?(掃除や手伝い)

解決策:スタッフ全員で協力してやる、今まで必要のなかった業務が増える分歩合率(給料)が良くなる

③給料体勢の一括見直し

給料が下がってしまう人がいないように注意深く検証していく必要がある、全体の平均売り上げが上がることで高水準を維持することが可能になる

④人材育成をどうしていくか?

新卒でのアシスタントを今後は継続的に採用せず、中途採用を促進

ブランド価値が低下しないようにカリキュラムを自分で勉強できるようにする(動画や写真を利用)

業務(実践)の中で成長できるようにアシスタントの料金設定をし営業時間中にお客を呼べる仕組みにする

個人のブランディングと会社のブランディングに矛盾がないように会社としてのブランドコンセプトを明確にしリーダーが語り続ける

※上記が成立するためにも各スタイリストはアシスタントに頼らなくても自己の売り上げが保てるようなブランディングが必要

最後に

これらは現時点での構想に過ぎず未だ実行は出来ていません。

全ての根底にある私の思想は”個人の幸福の追求”を重んじているという事です。

法人は個人や社会の為に存在していて、働くと言うことは人生を考えることだと思っています。

ではまた思いついた時に書きます。

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