超ショートショート 引き継がれた記憶
一番星が弾けた。
砕けた破片が二番星にあたって、火山が噴火。そうして発生した溶岩がミチコを生んだ。
ミチコは生まれてすぐにおじいさんになって、けれど年を取らず背だけが縮んだ。
ミチコが気付いた時にはもう、三番星の崩壊が始まって、四番星が大きく口を開けて待っていた。
五番星に夜が来ている間に、六番星ではゲームが発売された。
七番星での仮想の生活を描いたそのストーリーは、八番星では大不評で、そうこうするうちに、九番星に朝が訪れた。
十番星が見たのは、そういう夢だった。
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