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感情にブッ刺さるA24おすすめ映画【10選】
映画を観るたびに、自分の人生や過去の記憶がふとよみがえることがある。
誰かの視点を通して、忘れかけていた感情に触れたり、自分の歩んでこなかった道を想像したり——。
今回紹介するのは、そんな“心に刻まれる”映画たち。
閉ざされた世界からの解放を描いた『ルーム』、
自分のアイデンティティを探し続ける『ムーンライト』、
母と息子の距離感が愛おしくなる『20センチュリー・ウーマン』。
無邪気な子どもたちの視点が鮮やかに映る『フロリダ・プロジェクト』や『Mid90s』、
青春の痛みと輝きを閉じ込めた『レディ・バード』や『WAVES』。
家族、愛、過去の記憶がテーマとなる『荒野にて』『aftersun』『パスト ライブス』——。
どれも、ただの物語ではなく、観る人の心に優しく寄り添い、時には鋭く問いかけてくる作品ばかり。
静かに心を揺さぶる映画体験を、ぜひあなたも。
『ルーム』(2015)
監督:レニー・アブラハムソン
あらすじ:
7年間、男に監禁され続けた女性ジョイと、その監禁生活の中で生まれた息子ジャックの物語。狭い“部屋”の中で生きることしか知らないジャックは、5歳のときに初めて外の世界を知ることになる。母子の愛情と自由への希望を描く感動作。
『ムーンライト』(2016)
監督:バリー・ジェンキンス
あらすじ:
マイアミの貧困地域に暮らす黒人の少年シャロンが、幼少期・青年期・成人期の3つの時代を通じて、自分のアイデンティティを模索していく。家庭環境やセクシュアリティに苦しみながらも、愛と成長を描いたヒューマンドラマ。
『20センチュリー・ウーマン』(2016)
監督:マイク・ミルズ
あらすじ:
1979年のカリフォルニアを舞台に、シングルマザーのドロシアが、思春期の息子ジェイミーを育てるため、2人の女性に協力を求める。フェミニズムや世代間の違いを背景に、母と子、そして彼らを取り巻く人々の成長を描いた作品。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(2017)
監督:ショーン・ベイカー
あらすじ:
フロリダのディズニーワールド近くの安モーテルで暮らす6歳の少女ムーニーと、若い母親ハリーの物語。貧困に直面しながらも、ムーニーは毎日を冒険のように過ごしていく。リアルな社会問題を背景に、子供の無邪気な視点を通して描く感動作。
『レディ・バード』(2017)
監督:グレタ・ガーウィグ
あらすじ:
カリフォルニア州サクラメントのカトリック系高校に通うクリスティン(自称「レディ・バード」)は、厳格な母親とぶつかりながらも、自分の未来を切り開こうとする。高校最後の1年間を通して、青春の葛藤と親子の絆を描いた作品。
『荒野にて』(2017)
監督:アンドリュー・ヘイ
あらすじ:
家庭に恵まれない15歳の少年チャーリーが、老いた競走馬「リーン・オン・ピート」と出会い、心を通わせる。しかし、ピートが安楽死させられそうになり、チャーリーは馬とともに旅に出る。孤独と希望を描いたロードムービー。
『Mid90s ミッドナインティーズ』(2018)
監督:ジョナ・ヒル
あらすじ:
1990年代のロサンゼルス。家庭に問題を抱える13歳の少年スティーヴィーは、スケートボードに夢中な仲間たちと出会い、大人への一歩を踏み出していく。ジョナ・ヒルの監督デビュー作で、90年代のカルチャーと青春のリアルを描く。
『WAVES/ウェイブス』(2019)
監督:トレイ・エドワード・シュルツ
あらすじ:
フロリダの裕福な家庭に育った高校生タイラーは、父の厳しい指導のもとレスリングに励むが、ある出来事をきっかけに人生が狂い始める。前半と後半で視点が変わる構成で、家族の崩壊と再生を感動的に描いたドラマ。
『aftersun/アフターサン』(2022)
監督:シャーロット・ウェルズ
あらすじ:
1990年代、トルコのリゾート地で過ごした、若い父と11歳の娘の夏の思い出。時間が経ち、成長した娘がビデオ映像を見返すことで、父との関係や当時の彼の心情を再評価する。ノスタルジックで感傷的な作品。
『パスト ライブス/再会』(2023)
監督:セリーヌ・ソン
あらすじ:
幼少期に韓国から移住したノラは、大人になりニューヨークで作家として暮らしている。ある日、韓国に残った幼なじみのヘソンと再会し、過去の思い出や「もし別の人生を歩んでいたら」という思いに揺れる。運命と選択を描いたラブストーリー。
心に刻まれる映画たち:人生の断片を映し出す物語
映画は、時に私たちの人生の一部を映し出し、忘れかけていた感情を呼び覚ます。今回紹介したのは、そんな心に深く響く作品たち。
『ルーム』や『ムーンライト』は、自分自身を見つめ直す旅を描き、『フロリダ・プロジェクト』や『Mid90s』は、子どもたちの無邪気な視点を通して現実を映し出す。『レディ・バード』や『WAVES』は、青春の痛みや輝きを閉じ込め、『20センチュリー・ウーマン』は、世代を超えた愛と理解を描く。『荒野にて』は孤独の中での希望を見せ、『aftersun』や『パスト ライブス』は、時間と記憶が織りなす切ない余韻を残す。
どれもただの物語ではなく、観る人の心に優しく寄り添い、時には鋭く問いかける作品ばかり。あなたの心に響く一本を、ぜひ見つけてみてほしい。