都市計画について

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アーティストの知り合いに話を聞くと、よく新型コロナウイルスの支援金をもらったので、むしろそれ以前よりも生活が安定したというのをよく聞く。それはヨーロッパのアーティストに限らず日本のアーティストも同じことを言っていた。それは作品が売れるかどうかもわからないまま制作を進めているよりも、多くの人に一定の支援があるというのは、むしろ低所得者の底上げ実験となったのかもしれない。新型コロナウイルスの支援を通して、社会における、低所得者とは何なのか、低所得者への支援はどうあるべきなのかを考えることに繋がったのかもしれない。

ヨーロッパのほとんどのアーティストは、公的助成金で非営利のギャラリースペースを運営したり、展覧会やったり、作品制作するのが当たり前だと考えているようだ。毎月のように何かしらの助成金締め切りがあって、たしかに充実しているし、プログラムの幅もかなり広いし、よくよく見ていると審査する側は、おおむねなるべく多くのアーティストを支援しようと心がけているように思う。巨額の助成金プログラムは比較的少なく、10−50万程度の少額助成がかなり目立っているように思うし、採択者の数もかなり多いように思う。その次にアーティスト個人や非営利団体やギャラリーの年間プログラムに対する長期的な助成も多いというのが印象に残った。例えば、ウィーン市は毎年12人のアーティストを年間支援として18000ユーロ(今のレートで250万円弱)。またアーティスト自身が芸術活動をビジネス的な成功に繋げようという考えがほとんどないように感じられる(商業ギャラリーのビジネス的な成功というのは多いにあると思うけど)、むしろ芸術活動の活発化は、都市や国家の繁栄につながるものだという考えを持っていようにも感じるのはやはり素晴らしいことだと思う。

さて、ウィーンの次はどこに住もうかなと考えるけれど、まだウィーンから追い出されたわけでもないので差し迫った問題ではないとはいえ、いずれか引っ越しするのかな。

明後日からはルーマニアのブカレスト滞在します。
今日の勉強はここまで。


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