姿勢を良くするとはどういうことか。
「姿勢良くして!」
「背中が丸くなっているよ!」
「腰が痛いのは、姿勢が悪いからだよ。」
なんて耳にしたことってことありませんか?
現代人は特に姿勢が悪いと言われていますね。
今や、子供の姿勢が悪いとどこでも言われてますよね。
そもそも、良い姿勢なんて存在するのでしょうか?
ネットとかで調べると、色々な考えが出てきて、
理想とされている姿勢のラインがあります。
横から見たら縦に一直線に通る場所、正面から見たら縦に一直線に通る場所と。
実はこれって、直立になった時だけのライン。
これを、教科書では前額面の重心線、矢状面の重心線という。
では、
座っている時は?
歩いている時は?
走っている時は?
ご飯作っている時は?
日常生活はずっと立っているわけではないですよね。
なのに、教科書的な理想な姿勢は立っている時の重心線のみ。
こうやって考えると、教科書に載っている重心線は、最低限な知識であって、現場ではそこまで必要がないのです。
なのに、説明の材料としてこの情報を提供している。
どうですか?
このような人に姿勢を教えてもらいたいですか?
このように簡単に考えただけで、重心線の話は表面上の話に過ぎません。
では、何がいい姿勢なのか??
。。。
。。。
。。。
それは、ないです!!笑
じゃあ、どうしたらいいのよ!
それは、
まず姿勢について『考え方を変えること』です。
前述したように、
日常生活の動作はもちろん、さまざまな動きがあります。
その一つ、一つに正しい姿勢をしなければならないですか?
もちろん、そんなこと考えられないですよね。
そういうことなのです。
”さまざまな動き”があるのです。
普段生活している上で、さまざまな動きがあるのに、
あれ姿勢。あれ猫背。
”その瞬間だけ”を見過ぎてしまっているのです。
その瞬間だけなのに、人のことも考えないで、
「それが原因ですね。」
「猫背矯正しましょう。」
だなんて、無責任にも程があります。
その方の、何を知っているのですか?
台所に立っている姿を診たことがありますか?
仕事をしている姿を診たことがありますか?
そういうことなのです。(2回目笑)
なので、姿勢は、
『その時の動きで最適な動きができているのか?』
になります。
例えば、
台所に長時間立っていなければならないなら、
長時間立っていられる、立っていやすい姿勢になればいいのです。
じゃあそれは何か?
そこは、もう個別性の世界になります。
足りない筋肉があれば、増やす作業。
動きが鈍ければ、柔軟性を上げる作業。
そこで活躍するのが、私たちの仕事になると思います。
教科書ベースの姿勢を一つの説明材料にしている人は、
それを間に受けてしまっている方は、
考える姿勢を変えた方がいいです。
ここがまず、姿勢についての考え方。
でも、これだけでは体はもちろん変わりません。
体を変えるには?
私が担当している患者さん。
その方は
以前から腰が曲ってきているのを、
自分が気づいていたのですが、
どこも痛みが無かったのでそのままにしていました。
しかし、周りの同年代のお友達はそんなに曲がってきてない。
でも自分は曲がってきている。
というコンプレックスになり、改善する意思が湧いてきたそうです。
しかし、先日、その患者さんよりも10歳以上も上の人に、歩きで追い抜かれてしまいました。
その為、ショックを受けてしまいましたね。
そうなのです。
ここで大切なのは、
継続をしてやっていくことです。
年上の方は、普段からグランドゴルフや散歩など。
日々の日常から、動きを取り入れ、体が慣れているからすんなり出来てしまい、解決してしまうでしょう。
それを、今まで、あまりやっていなかった人にとっては、とてもじゃないけどできないです。
動きを知っていても、やっていなければ、もちろんできないですよね。
その担当している患者さんは、何が凄いって、
自分で気づいて、直すことに対して、意識的に継続をしていることです。
年を重ねるうちに、新しいことにチャレンジするなんて、したくないですね。
また、チャレンジだけでなく、それを継続もできていることです。
その方は、「もっと早くに、出会って、早くに取り掛かりたかった。」と仰ってました。
そんな、たらればを話すのですが、しっかりと理解され、しっかり継続できている人なんてそうはいないと思います。
そこが素晴らしい部分ですし、見習わないといけない部分ですね。
最後にまとめますね。
そもそも、姿勢に良し悪しで区別しようという表現は間違っています。
なので、そもそも良い姿勢なんてないのです。
いい姿勢を求めている人は、
まず姿勢について『考え方を変えること』です。
そして姿勢は、
『その時の動きで最適な動きができているのか?』
になります。
何かの動きを行う上で、
最適な姿勢で実行することができているかが、ポイントになります。
しかし、分かっていても、できない事もあります。
そこで、
足りない筋肉があれば、増やす作業。
動きが鈍ければ、柔軟性を上げる作業。を
やっていく必要があると思います。
ここで大切になってくるのが、
『継続』になります。
ここが大きな山になりますが、
適切に行っていれば、改善の兆しも見えてくると思います。
でも、
まずは、
姿勢についての考え方だけでも、変わっていただけると幸いです。