やりたいことを見つける方法
前回の記事「夢と目標の闇。夢や目標は必要?」では夢や目標の闇に焦点を当て、必ずしも必要ではないとお伝えしました。
しかし、必要不可欠ではないにしろ、一度やりたいと思えることに出会いたいという方もいらっしゃるかと思います。そんな方に向けて、私がやりたいことを見つけるまでにどんなことをしてきたのかを紹介させていただきたいと思います。進路を考えるための情報のひとつとして参考にしていただけると嬉しいです。
やりたいことがない若者
みなさんの周囲の方で将来やりたいことが決まっている人はどれくらいいますか?専門学校などの手に職をつける学校では無い限り、進路がはっきりと描けている人はそう多くいないのではないでしょうか。
大学になるとどんな職業に就きたいのかについて考える機会はあるにせよ、中学や高校では進学先をどこにするのか決めるくらいまでしか想像しにくいと思います。
中学生、高校生からしてみれば大学生になるくらいにはやりたいことが決まっているのではないかと予想するかと思いますが、案外そうやりたいことは見つかっていないものです。
マーケティング・リサーチ企業のマクロミルが2018年の新成人500人に将来の夢はあるかを調査したところ、「ある」と答えた人は54.4%で、半数近くの人が将来やりたいことがわかっていないそうです。
やってみなければ分からない
やりたいことはどのようにすれば見つかるのでしょうか。ここで言うやりたいことは継続的に行いたいことを指しますが、試しにやってみないとわからないというのが私の結論です。
「な〜んだそんなことか」という方もいらっしゃるかと思いますが、やりたいことを見つけるためにやってみることが必要という考え方はとても重要だと思っています。なぜなら、やりたいことが見つからない人は、何か新しいことをはじめるわけではなく、同じ日々を繰り返している傾向にあるからです。
仕事で中高生と将来について話させてもらう機会がありましたが、やりたいことが見つかっていない子は、いつしかやりたいことが見つかるのではないかと思いながら学校と部活の繰り返しの日々を過ごしている傾向にありました。
ただ、何も試してみたこともないのにふとやりたいことが降って湧いてくることは無いと思います。
たとえば、CMを見ればやってみたいゲームは見つかるかもしれませんが、継続してやりたいゲームは手にとってプレイしてみないと判断がつきません。このように、やり続けたいと思えるものに出会うためには、新しいことにチャレンジすることが大事ということに気づけるのではないでしょうか。
そもそも「やってみたいこと」自体が思いつかない方もいらっしゃるかと思います。そんな方は、「色んな情報に触れること」または「やってみたいかは置いといて、とにかく何かやってみる。」、「誰かに誘われたら試しにやってみる」ということをおすすめします。先のゲームに関する事例にありましたように、やってみたいと思うことを見つけるには新しい情報に触れる必要がありますので、多くの情報に触れてみてみましょう。
また、やり続けたいことはやってみたいことであるとは限りませんので、選り好みをせずに経験してみることを優先するとやり続けたいことが見つかるかもしれません。
最小限のステップを踏みながら進んでいく
「やってみたいことが見つかったとして、やりたいとおもっても今すぐやれることとそうではないことがあるんじゃないの?」と思うかもしれません。また、「やりたくても怖い」という不安がよぎることもあります。
私もそのように思う時期がありました。そんなときに助けてくれる考えが最小限のステップを踏みながら進んでいくという方法です。
サッカー選手になりたければサッカーをやりはじめるのが良いように、俳優になりたければ劇団に入るなど演劇ができる場所に参加したり、宇宙飛行士になりたければ宇宙飛行士になるために必要な知識を今のうちに蓄えてみましょう。起業をしたいなら、何をしてあげたら人は喜んでくれて、お金を払いたいと思うのかを小遣い稼ぎ程度で試してみるのもよいかもしれません。
それでもハードルが高いという人は既にチャレンジしている人の話を聞きに行ったり、そういった方がいる場所を見学させてもらったり、本を読むのもよいでしょう。やってみないとやりたいことかはわかりませんが、情報を収集していくことでやってみたいというワクワク感が増えたり、どのようにすればミニマムで試せるのかが分かる瞬間が訪れます。
私自身、アメリカに短期留学するときや将来の進路を選択するときは、既に経験している人に聞いて回ることで不安を払拭させて前に進めてきました。また、先人の方々はこうやったらよいと思うよ!とアドバイスをしてくれます。
ミニマムにやってみたけれど、途中でやりたくなくなることもあるかもしれません。それはそれで、とても良い収穫です。やってみてはじめてやりつづけたいと思うことなのかどうかを判断できるからです。起業したい起業したいと思っていてもミニマムでも試してみたことがなければ、やりたいことかどうかもわかりませんが、ミニマムで試すことで自分がやりたい方向性とズレていないかを確かめることができます。
やりたいことは職業に限らなくてよい
就きたい職業が見つからなくて困る人もいますが、何もやりたいことは職業である必要はありません。むしろ、「人に喜んでもらえるように企画し、笑顔をみたい」ぐらいに抽象度が高いほうが選択の幅が広がります。
特定の職業がやりたいと固定化するとそれ以外の仕事についたときは全て失敗と思ってしまいますし、なりたい職業がいつまで世の中に求められ続けるのかもわかりません。
IT化とグローバル化、少子高齢化、過疎化などが進むなか今ある職業がいつ消えるかわからない状態ですしね。
ただ、中高生と話したときにもピンときていない様子でしたが、抽象度が高いやりたいことでも良いと言われてもどう見つければよいのかわからないし、職業になるかどうかわからないものに取り組んでも生きていけるのかわからないといった意見もあると思います。
抽象度が高いやりたいことを見つけるには多くの種類の経験をしてみて、それぞれのやりつづけたいと思った瞬間や楽しいと思った瞬間はどういうものだったのかという共通性を見出すと見つかります。
やりたいことで生きていけるかわからないから進路として据えるのに不安を覚えるのはごもっともですね。youtuberも生きていけるほどの収入が得られる職業とされるようになったのはここ数年ぐらいからでしょう。これについては、私自身もチャレンジしたことが無い領域なので確証したことは言えませんが、生きていくための活動と兼ねながら継続していく期間があったとしてもやりつづけたいと思えるものだと良いのではないかと思います。
まとめ
私は、将来何をやりたいかを決めるためにTVや対面や本色んな人のキャリアを聞いたり、課外活動や8種類以上のアルバイトに取り組んでいました。
そこで、社会起業家と俳優に興味を持ち、いずれも実現している方々と話したり一緒に仕事をしてみてみました。そして、ようやく自分の立ち上げた事業や企画で人を喜ばせたいのだと気づくことができました。
今後何かやりたいことを見つけていきたいと思っている方が、この記事をみて新しいことにチャレンジしてみるきかっけになればとても嬉しいです。
質問などありましたら気軽にコメントください(^^)