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2024年5月に読んだ本たち

結果からいうと、5月は13冊。4月と同じ冊数を読むことができた。
年初から数えると50冊を超えて、一年間に100冊の目標に対して半分以上クリアしたことになる。
今のペースを維持すれば秋には達成できそうだけど、無理に焦ったりせず、引き続き読書時間を楽しんでいきたい。

5月は、350年前に生きた人物を題材にしたものや260年以上前に書かれた古典から、今年の本屋大賞受賞作まで、広い年代の本に触れた。
学びの材料でもあり、娯楽の友でもある本は、時代によってはその影響力の強さを恐れた政府から弾圧を受けていた作品もある。
数百年にもわたって人間に寄り添い続けた本。そう思うとものすごい重みを感じるし、自由に読めるありがたさも湧いてくる。

そんな5月の、読書のきろくはこちら。

42.『スピノザ-読む人の肖像』
43.『無意識の構造』
44.『俄-浪華遊侠伝-』(上)
45.『俄-浪華遊侠伝-』(下)
46.『沈黙の春』
47.『わかりあえないことから』
48.『エミール』(上)
49.『エミール』(中)
50.『エミール』(下)
51.『じんかん』
52.『成瀬は天下を取りにいく』
53.『新シャーロック・ホームズの冒険』
54.『あなたの言葉を』

読書のきろく 2024年17週目~21週目

今回はじめて触れた本も、久しぶりに読み返した本もある。
どれもおもしろかったけど、僕の今後の人生に寄り添ってほしい本をあえて選ぶとしたら、辻村深月さんの『あなたの言葉を』。

『あなたの言葉を』は、「毎日小学生新聞」に掲載された小学生に向けた記事がまとめられたもので、本を大切に、文章を大切に、言葉を大切に、そしてとても丁寧に扱われているのが、やさしく心に響いてきた。
もともとは2020年4月から2024年1月に書かれた記事で、ちょうどコロナ禍のタイミング。ただでさえ、周りの大人や学校の先生、友人たちの目を気にして、正直な気持ちを表現しにくい子ども時代。そこに新型コロナウイルスがやってきて先が見えない不安がのしかかり、もどかしさを何重にも抱えて過ごしていたはず。そんな気持ちに、作家として、子ども時代を経験した一人の人間として、寄り添うように綴られている。言葉を通じて気持ちを大切にするその姿勢があたたかくて、何度も涙があふれてきた。
たまたまSNSで見かけて図書館で借りた本だけど、この本は買って自分の手元に置いておきたい。

そう思える本に出会えることも、読書のよろこび。

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吉村伊織
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