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アニメ・ゲーム・マンガに映画や絵画彫刻などの芸術について語ります

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  • よしくんの映画感想

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ファン層をしっかり見据えている劇場版スパイファミリー

2023年12月25日 情報追加編集 まずネタバレにならない公開されたデータを。 正式名称 劇場版 SPY×FAMILY CODE: White 公開日(日本) 2023年12月22日 ラージフォーマット IMAX 2023年12月22日(公開と同日開始) DOLBYCINEMA(2023年12月29日開始予定) 監督 片桐崇 脚本 大河内一楼 キャラクターデザイン 嶋田和晃 配給 東宝 制作 WIT STUDIO CloverWorks 主演 江口拓也 その他キャスト 早

    • 映画の宣伝方法を変えよう

      映画として評価が高いにも関わらずなかなか集客できずに苦戦している作品がある。 もちろんこういう作品は昔からある。映画全盛期でも興行面で苦戦した名作はあった。 しかし、昨今の事例を見ていると時代や作品にそぐわない宣伝しかしていないケースがやたら目立つのである。 例えば孤狼の血level2は来場者に登場人物のブロマイドランダム配布という特典攻勢をかけた。 この種のキャラブロマイド、それもランダム配布というとアニメファン向けのアニメ映画で多用される手法で実際近年でもFree

      • 元ヤクザだったものが生きる場所「すばらしき世界」と「ヤクザと家族」が示した現実

        一昔前のヤクザ映画と言えば切った張ったの抗争やら情婦との濡れ場がウリだったが、昨今はそういう路線は暴対法やらで衰退気味だ。 ここ2週のうちに「ヤクザと家族」、「すばらしき世界」と2本もヤクザ関係の映画が封切りされた。 前者は完全なフィクションかつ映画オリジナル作品、後者はモデルとなった人物が実在しておりかつ小説「身分帳」として30年以上前に出版されたものの映画化である。 いずれも行き場のない不良がヤクザになり、のし上がりつつも刑務所に入り、出てくるとヤクザは衰退して行き

        • 甘露寺蜜璃という特異点 鬼滅の刃 ネタバレあり

          鬼滅の刃の特徴として 親の不在 が挙げられる。それも萌系マンガアニメなどでしばしばある「いるはずだけどでてこない」ではない。 大半が死んでいるのである。 例えば主人公である炭治郎は父病死、母殺害で死別している。 鬼に両親を惨殺されたしのぶや病死した義勇、捨て子の善逸など、親というものの死や抹殺が明言されている。育ての親にしても善逸を育てた桑島慈悟郎、鬼殺隊全員の親とも言える産屋敷耀哉は自殺である。 鬼側も似ていて、塁や堕姫などは親の死が描かれている。 その中で例

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        • 元ヤクザだったものが生きる場所「すばらしき世界」と「ヤクザと家族」が示した現実

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        • よしくんの映画感想
          3本

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          ヴァイオレット・エヴァーガーデンは現代の世界名作劇場である

          公開5周目にして興行収入14億5千万円、観客動員数100万人を超えるなど映画の成績も好調なヴァイオレット・エヴァーガーデン。 20代から60代まで幅広い年齢層に支持されている。 ヴァイオレット・エヴァーガーデンはかつてフジテレビ系で放送された世界名作劇場(ならびに前身のカルピス劇場)のポジションにいると思われる。 20世紀前半の欧州を思わせる世界やオムニバス的な各エピソード、全体を通じた目的設定など、世界名作劇場に連なる要素が多い。 こうした点は京都アニメーション自身意図して

          ヴァイオレット・エヴァーガーデンは現代の世界名作劇場である

          ヴァイオレット・エヴァーガーデン劇場版感想(ネタバレあり)

          公開初日に見て以来あれやこれやと書きたいことが浮かんでしまい、結局4週間経過。 5周目を迎えたところでようやく一息つけた。 原作小説も売り切れ続出で10月26日にようやく増版が出回るとのこと。 これほどの傑作なら納得できる事態だ。 初見。 唐突に夜道が映り、立派な館がアップになり、館内に変わる。 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの時代から未来であることを示す 電気スイッチ、ラジオ、黒電話。 少し現代に近い服の女性が出てきたとき、これがどうヴァイオレットへつながるのか不思議だ

          ヴァイオレット・エヴァーガーデン劇場版感想(ネタバレあり)

          アクション小説としてのヴァイオレット・エヴァーガーデン(ネタバレあり)

          ヴァイオレット・エヴァーガーデン、劇場版を初日朝に見に行って感動することしきり。 劇場版についてはまた追って書くとして今回は原作をベースにヴァイオレット・エヴァーガーデンを論じます。 なお原作未読でネタバレがいや、という方は閲覧ご遠慮ください。 アニメ未視聴でネタバレ見たくない人もここで閲覧やめたほうがいいでしょう。 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの1巻目、上巻の1話である小説と自動手記人形ですでにヴァイオレットは水面を3歩歩くという常人離れした運動神経を見せています。

          アクション小説としてのヴァイオレット・エヴァーガーデン(ネタバレあり)

          波よ聞いてくれスタンプラリーコンプリート!

          札幌市で開催中の波よ聞いてくれスタンプラリー(9月30日まで)、押してきた。 こちらのサイトでスタンプ場所近くまで行って画面のボタンを押すとスタンプを押したことになる。 札幌市内、それも公共交通が走っている場所ばかりなので押しやすい。ただし、後で述べるように旭山記念公園だけはちょっと面倒。 缶バッジをもらうには必要スタンプ5個なので大通り・すすきの界隈を回るだけで完了。 もうちょっと押そうとすると地下鉄や市電で移動することになる。藻岩山は市電の停留所から無料シャトルバ

          波よ聞いてくれスタンプラリーコンプリート!

          メディアごとの情報分配 天気の子とHello Worldを分けたもの

          天気の子はまもなく140億円を超える大ヒットとなり、2019年度映画の興行収入トップがほぼ確定的となった(アナと雪の女王2は2020年度扱い)。 観客動員は1000万人を超えている。 小説版も2019年年間本ランキングで小説部門1位の51.1万部を販売している。 他方同じ東宝が配給しているHello Worldは興行収入が5億円強と伸び悩んでいる。すでに公開終了となった映画館も多く、所によっては天気の子より先に終了している。メインとスピンオフ2種類小説を出しているが、こちら

          メディアごとの情報分配 天気の子とHello Worldを分けたもの