【詩】凱旋・6 of Wands
3の2倍である6は
調和や共生を表す数だ
6の中には1、2、3が
内包されているがゆえ
ある種の完全数であり
美の象徴にもなりうる
火であるワンドの
荒ぶる男性性は
6の持つ調和のエネルギーによって
中和されている
5の理想のための戦いを
描かれている男性は制した
彼の理想は受け入れられたようだ
ひとまずの勝利を収めた主人公は
馬に乗って凱旋している
真っ赤なマントを羽織って
頭には月桂樹の冠を戴く
その手に掲げられたワンドにも
月桂樹のリースがついている
この二つの月桂樹の円環に
3というトリアッドの二乗を
読み取ることができそうだ
月桂樹は勝利と栄光のシンボル
6本の棒もそれぞれが芽吹いている
奥に描かれている人物たちは
彼の理想に共感し
仲間になった人たちだろう
しかしよく見ると
乗っている馬の足元は
グリーンの布で覆われて見えない
ハリボテの馬のようにも
見受けられる
ここでの勝利は
まだかりそめのものなのかもしれない
主人公の男性は
逆境にめげすに戦ってきた
その努力が一時的に
報われるということだ
だがこの旅はまだ終わりではない
ひとまわり逞しくなった彼の
理想を求める旅は続いていくのだ
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